THE NOVEMBERSの小林祐介との共作となった前作における〈4AD〉路線のリスナーもそのまま引き受ける、アブストラクトな音像のなかに新たな試みも見える新作。気怠いエレクトロ・ポップを現代社会に対する目線が射抜く“残火”、透明度の高いシューゲイザーの向こうで和の情緒が揺れる“ヒカリ”、インダストリアルなポスト・パンク調の“CREA”などさらに突き抜けた表現が印象的だ。過去曲のリメイクを挿んだ全体の流れもいい。