玉置浩二『Chocolate cosmos』不世出の歌声を飾らぬバッキングで際立たせたセルフ・カヴァーの名品

2021.01.04

安全地帯のライヴ盤『安全地帯 IN 甲子園球場「さよならゲーム」』も記憶に新しいなかで届いた、カヴァー・アルバム『群像の星』以来6年ぶりとなるソロ名義での新作。Ryu、KinKi Kids、鈴木雅之、研ナオコ、竹中直人、平原綾香、中島美嘉、高橋みなみ、TUBE、髙橋真梨子という幅広い10組のアーティストへの提供曲をみずから披露したもので、趣向としては『Offer Music Box』(2012年)に続くセルフ・カヴァー集となる。ピアノやアコギ主体の飾らないバッキングが凛とした緊張を伴った空気感を伝え、楽曲そのものの備えた繊細な情緒を包容力に溢れた歌声が優しく立体化していく様子はどこを切っても圧倒的。恐るべき天才のソングブックを圧巻の歌唱力で堪能できるハートフルな名品だ。

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