レア音源集となる前作も良かったが、初の2枚組となるこの8作目はトータル86分に及ぶ大容量。しかし、練りに練られたアンサンブルでジワジワと昂揚を煽る演奏は秀逸で、ラスト曲までその緊張感が途切れることはない。“Skeleton Of Splendor”に代表されるように哀切なメロディーを素地にした楽曲も印象深く、情感を丁寧に汲み上げて高低差を抑えたドラマ性が脳に染み込んでくる。強くお薦めしたい。