Mikiki編集部員が最近トキめいた邦楽曲をレコメンドする毎週火曜日更新の週刊連載〈Mikikiの歌謡日!〉。連載100回を超え、4人が1曲を厳選し計4曲を掲載してまいります。 *Mikiki編集部
【田中亮太】
MaL “Let me Dub you”
日本屈指のベースミュージッククルー、PART2STYLEにてDJ/プロデューサーとして活動するMaLさんが先日リリースした初のソロアルバム『Primal Dub』より。8曲入りのアルバムは、BEST MATCH CORNERによる金魚ジャケットがぴったりな涼し気&リラックスムードのダブ盤でとにかく最高! どれか1曲を抜き出すというも違うなーという感じなんですが、今回はなかでもロックステディ感のあるこの曲を。納涼に最適な音ながら、この冬の凛とした空気ににもマッチするのではないでしょうか。
『Primal Dub』は、レゲエ/ダブのリスナーはもちろん、ウィズダム・ティース周辺のUKレフトフィールドベース、DJパイソンのディープレゲトン、さらにワイルド・ナッシングらドリームポップのファンなんかにもオススメの一枚なので、ぜひアルバム通して聴いてほしいです。
【酒井優考】
Start A People “AURORA”
元・絶景クジラのナツコ・ポラリスによるソロユニット、Start A Peopleが昨年末にリリースした新曲は、キュートでアーバンで浮遊感があって、なのに情熱がこもってる感じ。でも、ナツコさんの歌詞からはいつも、たとえ一番近い人に対してでもどこか距離感を感じるような印象を受けます。そして、元・絶景クジラのnozo(ギター)とuemaya(ベース)が参加していて、語弊を恐れずに言えば……また一緒にやってみたらいいんじゃないかなあ?
【天野龍太郎】
odol “望み”
元TOWER DOORSのスタッフで、Mikikiにもすごく協力してくれていた小峯崇嗣くんが勧めてくれた曲。odolの新曲“望み”は、JR東海の新しいCMソングです。「クリスマス・エクスプレス」のファンとしてCMに深津絵里さんが33年ぶりに起用されていることがアツいのですが、それを彩るodolの柔らかいサウンドとリリックが美しくて泣ける。リリースは来週1月26日(水)。プリセーブはこちら。
【鈴木英之介】
MONDO GROSSO “IN THIS WORLD feat. 坂本龍一 [Vocal : 満島ひかり] ”
発表のタイミングから少し遅れてしまったが、昨日1月17日に坂本龍一が70歳の誕生日を迎えたということで、記念にこの曲を。大沢伸一によるミニマルで硬質なトラックに教授らしい耽美なピアノが映えており、それらの絡み合いだけでも十分に聴き応えがあるが、満島ひかりの儚くも妖艶な歌とダンスがそこにさらなる躍動感を与えている。“ラビリンス”のMVで初めて彼女のパフォーマンスを目の当たりにし、その表現力の豊かさに度肝を抜かれたものだが、今回はワイヤーアクション(?)も交えて、さらに切れ味に磨きのかかった身体芸を見せている。
さて、長らく病気療養中であった教授だが、3月の東北ユースオーケストラ公演にて晴れてステージ復帰を果たすとのこと。今後の活動が楽しみだ(くれぐれも無理はしないでほしいものだが)。