前作同様、楽曲ごとに異なるミュージシャンとのコラボで作り上げた11年ぶりのソロ・アルバム。鎮座DOPENESSを迎えた変拍子ラップ、Corneliusとのミニマル・ファンク、青葉市子との幽玄な歌もの……多様なサウンドでタブラの深淵なポテンシャルを引き出している。そして、時に鋭利なアプローチも採りながら、聴き手を選ばない親しみやすく寛容な音楽として成立させているのが本作ならではの個性であり凄みだろう。ハナレグミとの〈飲み会ソング〉や“ゲゲゲの鬼太郎”のカヴァーなどを経て鳴らされるインド古典音楽も圧巻だ。2015年に発表した坂本龍一との“Tibetan Dance”も新ミックスで収録。