6年ぶりのオリジナルアルバム『WITH YOU』のリリースからわずか半年でニューシングル『SWEET MOONLIGHT』を発表。「名探偵コナン」のエンディングテーマに起用され、BREAKERZのデビュー15周年イヤーが華々しくスタートした。楽曲について、バンド結成15年の思いについて、DAIGO、AKIHIDE、SHINPEIの3人に独占インタビュー!

BREAKERZ 『SWEET MOONLIGHT』 ZAIN RECORDS(2022)

――“SWEET MOONLIGHT”は「名探偵コナン」のEDテーマですが、OPテーマのような疾走感と勢いがある楽曲だと感じました。

DAIGO(ボーカル)「エンディングだからといってミディアムナンバーやバラードでという縛りはなかったので、BREAKERZらしい、ビートが効いたコナンの世界観に映えるような作品にしました。コナンの楽曲制作をするときは、〈コナンソング〉としてファンの皆さんに楽しんでもらえるように取り組んでいるので、タイアップというより、コナン×BREAKERZのコラボレーションだと思っています」

――直接的ではないけど新一と蘭の関係性が描かれているような歌詞もあり、コナンファンは歌詞にも注目ですね。

DAIGO「そうですね。ただ、コナンだけの世界ではなく、コロナ禍で家族や恋人など会いたい人に会えない時間を過ごした方もたくさんいると思うので、〈空を見上げれば同じ月を見て繋がっている〉ことを感じてもらえるような歌詞を書きました」

SHINPEI(ギター)「毎回楽しみなコナンソングは、お題がある程度あるなかにBREAKERZらしさをブレンドしています。コナンの世界観やそれぞれのみんなの生活、僕らのファンに対する思いが重ねやすい言葉が入っているので、僕が作らせていただいたメロディーがより映える歌詞になっているなと思います」

AKIHIDE(ギター)「ギターソロを僕が担当したんですけど、今回はドラマチックにしたくて。ギターバンドとして、コナンのスリリングな展開をギターソロで面白くできたらいいなと思いながら演奏しました」

DAIGO「今までのBREAKERZのいい部分と、これからのBREAKERZの新しい部分が表現された楽曲だと思います。15年バンドをやってきたからこそできた1曲なのかな、と」

――カップリングの“Silent Rain”は、作詞AKIHIDEさん、作曲SHINPEIさんという初コンビ!

AKIHIDE「カップリングはしっとりした曲がいいという話になったときにDAIGOくんから、〈歌詞はAKIHIDEさんがいいんじゃないですか?〉と提案されて。僕が歌詞を書くことになったのは不意打ちでしたね」

DAIGO「AKIHIDEさんに切ないバラード系の歌詞を書いてほしい気持ちもあったし、AKIHIDE × SHINPEIというこれまでやったことのない組み合わせも15周年の新たなチャレンジのひとつだと思い、提案しました」

AKIHIDE「“Silent Rain”は、男の昭和感が漂うというか懐メロ的な感じ? 哀愁漂っている弱い男の感じをイメージして歌詞を書きましたが、こういうテイストはBREAKERZにはなかったので不思議な曲でした(笑)」

SHINPEI「“Silent Rain”には実は、僕の中で〈もしBREAKERZが演歌をやったら〉という裏テーマがあって……。ただそれは二人には伝えていなかったので、見事にハマりましたね(笑)」

――“Silent Rain”演歌バージョンもいつか聴いてみたいです! そして3曲目は〈リアレンジシリーズ〉。今回は10thシングル『月夜の悪戯の魔法』のアコースティックバージョンが収録。

DAIGO「1曲目の“SWEET MOONLIGHT”のテーマが〈月〉なので、月しばりで選曲しました。15周年の何か新しいチャレンジを考えたときに、コナンのEDテーマ(“Reboot”)を歌っていた宮川愛李さんの歌声が素敵だと思っていたので、若いミュージシャンとの交流で刺激を受けようとゲストボーカルをお願いしました。コラボで歌詞の2番を全部歌ってもらうのは初めてでBREAKERZとしても新しかったし、僕も歌う箇所が少なくて(笑)。それはそれで自分の任されたパートに集中できて、ボーカリストとしていい学びになりました。“SWEET MOONLIGHT”が男性目線、“月夜の悪戯の魔法”が女性目線なので、2曲でひとつの流れとして楽しめる作品になったと思います」

――デビュー15周年イヤー第一弾作品として、新しいBREAKERZがぎゅっと詰まっていますが、バンドが15年続いた秘訣は何だと思われますか?

DAIGO「アイデアを持ち寄るときはスマートに思いやりを持って話し合ってきたことかな。この15年でこれといった言い合いもなく……まあ言い合うタイプの3人ではないんですけど。BREAKERZ号という船があるとしたなら、その乗組員として僕たちがいて、目標を掲げてそこに辿り着くためにそれぞれが役割分担をしている。運転している人もいればナビを見ている人もいる。で、SHINPEIは掃除担当(笑)」

SHINPEI「(笑)。僕がどこに飛んで行くか分からないときがあるので、そうなったらチームメイトとして二人がコントロールしてくれます。チームワークがいいのはうれしいですね」

AKIHIDE「お互いがお互いを認めているからここまでやってこられたんだと思います。みんなキャラが違うし、BREAKERZは新しい発想に出会える場所ですね」

DAIGO「前にハロウィンライブでAKIHIDEさんにブルゾンちえみさんのコスプレをお願いしたらOKでした(笑)。何事も楽しんでやるというのは3人の中で意思統一ができています」

AKIHIDE「女装があんなに楽しいとは思わなかったですね」

一同「(笑)」