BREAKERZが6年ぶりにオリジナルアルバム『WITH YOU』をリリース! この夏、BREAKERZから届けられた待望のニュー・アルバムは、withコロナ時代にどんな意味を持ち、どんなパワーを秘めた作品になっているのだろうか。

BREAKERZ 『WITH YOU』 ZAIN RECORDS(2021)

――タイトルトラックの“WITH YOU”は、壮大なメロディとこの未曾有の時代に背中を押してくれる歌詞、そしてDAIGOさんの優しい歌声……もう1曲目から泣かされます。

DAIGO(ヴォーカル)「“WITH YOU”は1回目の緊急事態宣言中に作った曲です。大切な人と会えない時間がこれほど辛いものなのかと実感する中で、また会える日が来るまで〈僕たちを愛してくれているみんなと共に前に向かって歩いていきたい〉という想いを込めました。選曲会でAKIHIDEさんが〈アルバムの1曲目によさそうだよね〉って言ってくれて」

AKIHIDE(ギター)「僕だけじゃなく周りのみんなもそのつもりで、“WITH YOU”は自然とアルバムの1曲目という位置づけでしたね。デモの段階でもよかったですし、最終的に色々な音が重なって歌詞が乗って歌が入ったときに、さらにステップアップしたというか。この曲はBREAKERZサウンドのなかでもそこまでバンド感が強い楽曲ではないけど、今までの〈らしさ〉もありながら〈BREAKERZの新しさ〉を象徴している曲なので、1曲目が“WITH YOU”で正解かな、と思います」

SHINPEI(ギター)「DAIGOさんとリモートをしていたときに今から曲作りをしよう!ってなったことがあって、それと同時期に“WITH YOU”を作っていて。そこで〈バンドである以上チームで作品を作ろう〉というDAIGOさんの気持ちを受け取り、コロナ禍で思うように活動ができないなかでバンドとしての灯火を消さない心強さを感じました。“WITH YOU”は、BREAKERZや僕たち自身が提示したいテーマでもありますね」

――今のBREAKERZからのメッセージを1曲目で示し、シングル4曲+新曲“Blue Moon”、“I lost(with Mai Kuraki)”、”Judgement“ 、”UNDER THE MASK”、過去ライブで一度披露したことがあるという“End Roll”で締めくくる全10曲!

AKIHIDE「“Blue Moon”は〈BREAKERZのジャズロック部門〉に該当する曲。アルバム制作の最初の段階からアレンジもある程度決まっていた楽曲で、僕的には割と好きなジャンルというか、作りやすい曲でしたね」

DAIGO「“I lost(with Mai Kuraki)”は、命や地球はいつか消えてなくなってしまうもの、そういう刹那を歌った曲です。曲を作った当時、AメロBメロサビという曲作りの型に凝り固まっていた部分があって、“I lost(with Mai Kuraki)”はサビのひとかたまりに8音しか入れず、この少ない音符をサビに使ってみようと挑戦した楽曲です。そこに女性コーラスが合いそうだなと思って、『X(クロス)』(2017年)でご一緒した倉木(麻衣)さんにダメ元でお願いしたら、もうめちゃくちゃ素晴らしく素敵なコーラスで……!」

AKIHIDE「”Judgment“は、ライブで歓声が出しづらいなかでロックな曲を入れていいのか迷ったんですが、もうそこは入れよう!と。ライブで新しい景色を見せてくれる曲になると期待しています」

DAIGO「モトリー・クルーの映画でヴォーカルのヴィンス・ニールのシャウトを見た
ときに、最近俺キーに関して小さくまとまってたなって思って(笑)。”UNDER THE MASK”は、ライブの最後で声が安定して出るかわからないくらい高いキーでぶち上げてやろう!と作り始めた曲なんですが、歌詞はシンプルに〈マスクの下の顔が見たい〉という内容(笑)」

AKIHIDE「“End Roll”は2018年のファンクラブツアーで一度演奏したことがある曲で、ある意味あたためてきた曲でもあります。歌詞も今聴いて意味深いものもあるし、アレンジメントも自分達の原点的な部分もあるし、逆に一周して新鮮さも感じたりして不思議な楽曲ですね。SHINPEIらしいストレートなメロディーが映えている曲です」

SHINPEI「『WITH YOU』という壮大なアルバムのなかに“End Roll”がパズルのひとかけらになれたことはうれしいですね。僕たちがライブでやっていたいつもの歩みの曲が収録されたことは、BREAKERZが〈チームワーク〉で活動しているところに結び付くのかなと思いますね」

DAIGO「〈リセットできない現実を 全力で駆け抜けて〉の歌詞は今にも通ずる部分もあり、今回このタイミングでアルバムに収録されるべき曲だったんだなと思います」

――最後に、アルバムタイトルの『WITH YOU』にかけて、皆さんがこれからも共にしたい〈WITH ○○〉を教えてください。

SHINPEI「今回、僕がメンバーからもらったメッセージってすごく大きくて。AKIHIDEさんとギターについてディスカッションするなかで、リアルで現場に集まってレコーディングすることも大事にしたいと言ってくれたんです。それを聞いて、状況だけのせいにせずミュージシャンとしてやれるところを大事にしなければということを改めて認識できたので……〈WITH US〉にします!」

AKIHIDE「僕は〈WITH GUITAR〉かな。もっとうまくなりたい進化したいと思っていて。自分の母親なり音楽に詳しくない人が、ギターを聞いただけで〈AKIHIDEの音だ〉と言ってもらえるようになるのが僕の夢なんですが、最近それを忘れていたなって(笑)」

SHINPEI「僕も家に帰ってギターの練習をします(笑)!」

DAIGO「そうですねぇ…僕は〈WITH アイスクリーム〉ですかね」

一同「(笑)???」

DAIGO「季節柄というか一年中食べたいんですよ、アイスって。アイスを食べて一日が終わるみたいな感じになるので、守っていきたいですよね、この習慣を。二度と出会えないアイスもありますからね。アイスクリームとの出会いは一期一会です」

AKIHIDE「それ分かる!」

DAIGO「AKIHIDEさんもアイス好きなんで(笑)」