没後20年にリリースされる最新版トリビュート。〈いや、hideのトリビュート何枚めだよ〉という気持ちも無いではないが(※8枚目です)、故人の遺志を確実に・存分に受け継いでいると思われるその顔ぶれを見て、さらに音を聴けば、そんなことはどうでもよくなってしまった。特に、hideが生きていたら一緒に呑みながら笑ってくれそうなFROWの“D.O.D. (DRINK OR DIE)”や、前半をマイナー調にアレンジしたことで逆にメジャー調のサビのメロディーの良さが浮き彫りになった西川貴教のバッキバッキな“ever free”、〈よくぞその選曲をしてくださいました!〉としか言いようがないACID ANDROIDの“ELECTRIC CUCUMBER”、MOROHAのUKによる凄テクアコギ1本に乗せてアイナ・ジ・エンドががなり立てるSEXFRiENDの“Bacteria”などが秀逸。宇多田ヒカル、椎名林檎、aikoらが続々とデビュー20周年を謳って新作や関連アイテムをリリースするなかで、改めて〈1998年ってすごい年だったんだなあ〉〈そんな年に生きていたんだなあ〉と平成最後の6月に実感させてくれる名トリビュート。