フローレンス・アンド・ザ・マシーン(Florence + The Machine)『Dance Fever』ルネサンスから着想を得てプログレやインダストリアルの要素を取り入れたダークさとポップさが絶妙

2022.07.04

英・ロンドン出身のボーカリスト、Florence Welchによるバンドの5枚目のアルバムがリリースされた。ゴシックで神秘的な世界観を創出してきた彼女だが、今作ではルネッサンス期の〈コレオマニア〉にインスパイアを受けたと述べている。どの楽曲も華やかで躍動感があり、まさに燃え尽きるまで踊り続けた人々の力強さと熱狂を感じる。なかでも“Heaven Is Here”はクラップとギターのみで歌い上げる迫力が印象的な楽曲になっている。またJack Antonoffがプロデュースに携わっており、彼女特有のダークな雰囲気とキャッチーさが共存する壮大な一枚だ。

 


4年ぶり5枚目の新作はブリーチャーズことジャック・アントノフ、グラス・アニマルズのデイブ・ベイリーらがプロデューサーとして参加し、フローレンスいわく、イギー・ポップから影響を受けた作品とのこと。これまでにはないプログレやインダストリアル・ロックの要素が感じ取れて非常に興味深いが、持ち前のポップな感覚は決して失われておらず、そのバランス感覚が絶妙。雄大で野心的な新境地の快作だ。