全英と全米で見事初登場1位に輝いた約3年半ぶりの3作目だが、この文を書いている現段階で日本盤化される予定はなし。海外と日本との温度差に愕然としつつ、何はともあれ脂の乗っていることがよくわかる圧倒的に力強い傑作だ。アーケイド・ファイアコールドプレイとの仕事で知られるマーカス・ドラヴスをプロデューサーに迎えた今作は、特徴的だった荘厳なバロック調のサウンドが後退し、よりバンド主導のタイトな音作りへ。が、曲構成に豊かなアイデアが反映され、自信に満ちた彼女の歌唱っぷりも手伝って、スケールの大きさは少しも減じられてない。わけてもイザベラ・サマーズと共作したタイトル・トラックの練り込み方が素晴らしく、後半のオーケストレーションも劇的だ。