
カッコ良さや可愛さだけじゃない、この4人らしいポップ・パンクを詰め込んだ初のEPが完成! 結成3周年を経て移り変わっていく空模様はこの先の景色をどんなふうに彩っていく?
天気のように変化し続ける感情
ポップ・パンクを基調としたアッパー系の楽曲、キュートさと激しさを共存させたライヴ・パフォーマンスによって、アイドル・シーンのなかで際立った存在感を発揮しているB.O.L.T。今年5月から7月にかけてはグループにとって2度目となるツアーを開催し、「曲をノンストップで披露する演出も取り入れて、いままで以上に盛り上がりました」(高井千帆)、「まだコールができないぶん、ファンの皆さんも指紋がなくなりそうな勢いでクラップしてくれて(笑)、嬉しかったです」(内藤るな)と熱いステージを繰り広げている彼女たちから、ファーストEP『Weather』が届けられた。
サウンドの軸になっているのはもちろん、ポップ・パンク。ソングライター陣には以前も起用したHold Out Hopeから初顔合わせのバンドまで多彩な面々が参加し、〈天気のように変化し続ける感情〉を表現している。
青山菜花「B.O.L.Tらしい曲もあるし、新しい雰囲気の楽曲もあって。〈どんな歌い方をしようかな?〉って妄想をしながらレコーディングに臨みました」
白浜あや「盛り上がる曲、楽しい曲、ちょっと切ない曲もあって。ツアーでも披露して、ファンの皆さんに楽しんでもらえたのも嬉しかったです!」
Hold Out Hopeによるリード・トラック“BY MY SIDE”は、鋭利なギター・リフ、疾走感に貫かれたバンド・サウンドが炸裂するアッパー・チューン。恋の終わりの切なさ、その切なさを振り切ろうとする女の子の姿を描いた歌詞とのコントラストも印象的だ。
高井千帆「曲調としてはB.O.L.Tらしいロックな部分がしっかり出ていて。いままで4人でやってきたことを改めて感じてもらえる楽曲だと思います。歌詞にも感情移入しやすかったですね」
内藤るな「私が好きな洋楽ロックのテイストもあって、〈こういう曲、歌ってみたかった!〉って嬉しくなりました。強さ、激しさだけではなくて、アイドル好きの皆さんにもいいなと思ってもらえる歌い方を意識しました」
青山「最初はかなり強めに歌ってみたのですが、歌詞の中に〈好きな人に気持ちを伝えられない〉という気持ちがあることに気付いて、少しソフトに歌ってみようかなって。久しぶりに女の子っぽいところを出せました(笑)」
白浜「ツンツンもドキドキもあって、いろんな気持ちを表現している曲だと思います。バンドの音はすごくカッコいいんですけど、衣装はY2K系みたいな可愛い感じで。ライヴでもカッコ良さと可愛さの両方を見せたいですね!」
自分の心と向き合いながら
メロコア系の超高速ビートと懐かしさ、切なさの滲むメロディーが響き合う、織田(POT)作の“One Life”も本作のコンセプトを象徴する楽曲。失敗や挫折を乗り越え、理想の自分に向かっていこうとする姿勢を描いた歌詞もエモーショナルだ。
高井「思わず走り出したくなるような青春感がある曲だなって。初めて聴いたときからライヴで歌っているところが浮かんできたんですよ。夏フェスでもお客さんを巻き込める楽曲だと思うので、ジャンプOKの会場ではみんなで飛び跳ねたいですね」
内藤「フェスで“One Life”をやったら、イントロが始まった瞬間に〈何これ!?〉ってみんな集まってきてくれるんじゃないかな(笑)。サウンドにはすごく疾走感があるんですけど、メロディーはゆっくりした感じで。爽やかエモい曲ですね」
青山「この歌詞、最近の自分と重なるところが多いんですよ。上手くできないこともあるけど、自分の心と向き合いながら〈絶対やれるはず!〉と言い聞かせながらがんばって。私もこの曲の主人公に励まされたので、その気持ちを皆さんにも伝えたいです」
白浜「最初と最後のサビが同じ歌詞なんですけど、ラストの〈今よりもほら、また明日を笑う〉がよりすごく輝いてるんですよ。ライヴでもすごく盛り上がるし、ファンの皆さんと一緒に育てていきたい曲ですね」
また、朗らかで開放的なテンションを感じさせる音像と〈やりたいことをやっちゃおう!〉というメッセージを掲げる歌詞が一つになった、どついたるねん作の“New Day Rising”は、青山と白浜のお気に入りのナンバーだという。
青山「〈あーメンドクセぇー〉〈あーかったりぃー〉という歌詞があるんですけど、いままで言ったことがなかった台詞なので、皆さんに教えてもらいながら、めんどくさい感を出せるようにがんばりました(笑)。歌っていて楽しい曲ですね」
白浜「めんどくさがってるんですけど、最後は〈いますぐ 何かを始めよう〉という歌詞があって、気持ちがボン!と上がるんですよね。ライヴでもファンの皆さんが一気に笑顔になってくれて。メンバー同士で肩を組んで仲良く踊ってます!」
最後は明るくなれる
EPの最後を飾る“雨のち晴れ”(作詞・作曲・編曲:開花俊介)は、〈この行先(みち)の向こうの僕らの軌跡は/今と未来を繋げて〉というラインに心を揺さぶられるミディアム・チューン。ひとつひとつのフレーズにしっかりと思いを込めた4人の歌声からは、結成3周年を迎えたグループの成長ぶりが伝わってくる。
高井「最初は少し考え込んでるんだけど、曲が進むにつれて、だんだん希望が見えてきて、最後は明るくなれる。リリースイベントでもその場の空気を変えてくれるし、お客さんの拍手もすごく温かいんですよ」
内藤「開花俊介さんには、これまでにも2曲(“夕日の後の夜に”“淡い空”)提供してもらっていて。歌詞が繋がっている部分もあるので、いつか3曲続けてライヴで歌ってみたいです」
その他には、〈考えるな、感じろ〉をテーマにしたKNOCK OUT MONKEY作の“D.T.F.”、夜の暗闇から朝の希望への移り変わりを描いたBACK LIFT作の“夜を抜け出して”を収録。B.O.L.Tの個性をストレートに打ち出すと同時に、音楽性やヴォーカル表現を含めて新たな広がりを感じさせる『Weather』は、彼女たちにとっても大きなターニングポイントになりそうだ。
高井「4年目に突入したタイミングで、B.O.L.Tらしいポップ・パンクをお届けできるEPになったと思います。カッコ良さ、強さだけじゃなくて、私たちのいろんな表情を感じてもらえるんじゃないかなって。今年の後半もライヴをたくさんやっていきたいので、気になる方はぜひ勇気を出して(笑)、遊びに来てください。生だからこそ届けられるものが絶対にあると思うので」
B.O.L.Tの作品。
左から、2020年のアルバム『POP』、2020年のシングル“Don't Blink”、2021年作のシングル“スマイルフラワー”(すべてEVIL LINE)
左から、B.O.L.Tの2021年のアルバム『Attitude』、2021年のシングル“More Fantastic”、内藤るなと高井千帆が在籍する浪江女子発組合の2022年作『花咲む』(すべてEVIL LINE)
『Weather』の空模様を描き出したバンドたちにも注目!
これまでも磯部正文(HUSKING BEE)や安野勇太(Hawaiian6)、TOTALFAT、SonoSheet、SpecialThanks、Lucie, Tooなどなど名だたる面々から楽曲提供を受けてきたB.O.L.Tだが、6曲で6組を起用した今回のEP『Weather』でもその志向はさらに明快だ。“雨のち晴れ”の開花俊介を除く5組はいずれもバンド勢となり、まずオープニングの“One Life”は大阪を拠点とするPOTのフロントマン=織田が提供。前向きなメロコア調のエモいサウンドに仕上がっている。
また、クールな導入からフックで視界の拡がる展開も印象的なリード曲“BY MY SIDE”は、秋田出身のポップ・パンク/イージーコア・バンド、Hold Out Hopeの提供。彼女たちは昨年の“Reborn”に続いての起用となり、この7月に配信されたばかりの“夕日の後の夜に(H.O.H. REMIX)”のリミックスも手掛けていた。
さらに、メロディックな疾走感が楽しい先行配信の“New Day Rising”はどついたるねんが提供し、〈Don't Think, Feel〉を意味する爽快な“D.T.F.”は神戸のKNOCK OUT MONKEY作。そして内省的な詞も光る“夜を抜け出して”は名古屋のBACK LIFTがドラマティックに仕立てた一曲だ。ポップでパンキッシュな曲そのものの出来映えと同時に、提供した個性的な顔ぶれにも注目して楽しんでみたい。 *轟ひろみ
参加アーティストたちの近作を紹介。
左から、POTの2021年作『Journey』(TRUST)、Hold Out Hopeの2018年作『AM』(garimpeiro)、どついたるねんの2021年作『珍古今馬歌集』(TRAIN TRAIN)、KNOCK OUT MONKEYの2018年作『BACK TO THE MIXTURE』(Being)、BACK LIFTの2018年作『Reach』(BLACK SHEEP)
