結成25周年を迎えての新作は、彼らの真骨頂とも言える長尺を中心に全3曲40分の音世界が繰り広げられる。憂いを帯びたピアニカと歪んだテルミンを軸に、ドラムやギターなどの生楽器が疾走していく“東京”、ハーモニカの温かいメロディーがエモーショナルなサウンドと交錯する“火花”など、退廃的な佇まいのなかで燃え盛る熱情を感じさせる傑作だ。彼らの世界観を色濃く映し出す付属の書き下ろし小説と、東京の風景を青く切り取ったMVも必見。