鍵盤と空間を操る作曲家/ピアニストのへニング・シュミートが前作『Piano Diary』の姉妹盤を完成。nous(マリー・セフェリアンとのデュオ)での作品制作後となるソロ・ピアノ・アルバムである本作は映画音楽~歌曲~交響曲を彼のフォーマットで作成した小品集。どこかノスタルジックな響きをまとった音空間は、ジオラマを作り遊んだ幼少期の感覚を辿り作曲・録音を敢行したことによる賜物。80年代後半よりジャズ・アンサンブルでの活動後より自身と世界を繋ぐ言語としてピアノをセレクトした意味を作品毎に聴かせてくれる稀有な1人。ええやんええやん。