トロピカル・ハウスの代名詞的な存在による2年ぶり4作目。哀愁を帯びた旋律と心地良いビートを携えた〈カイゴ節〉には“Love Me Now”などのリード曲でいっそう磨きをかけ、DNCEを迎えた“Dancing Feet”などでは大胆にエレクトロを取り入れるなど音楽性の幅を拡げることにも意欲的。後半ではグリフィンとの“Woke Up In Love”、サム・フェルトとの“How Many Tears”などEDMクリエイターとの競作で火花を散らしたかと思えば、シンガー・ソングライターのディーン・ルイスと共作した2曲ではエモさが爆発して新境地へと到達。荘厳なエンディング“Freeze”に至るまで楽曲ごとの硬度もさることながら作品としての流れも完璧。もはや一過性のトレンドとは一線を画したポップ・アルバムだ。