
全国のタワーレコードのスタッフが、己の〈耳〉と〈直感〉だけを基準に世間で話題になる前のアーティストの作品をピックアップし、全店的なプッシュに繋げる企画〈タワレコメン〉。これまで、相対性理論、cero、KANA-BOON、雨のパレード、D.A.N.、洋楽ではチャーチズやマーク・ロンソン、タキシード、スカイラー・スペンス、チャーリー・プースといった現行シーンの最前線で活躍するアクトをいち早く発掘しており、現在は月1回のペースでオススメ・アイテムを紹介しています。Mikikiでは、そんなタワレコメンの選定会議に潜入し、作品の魅力を視聴コンテンツと共にお届け! 今回は5月度の洋楽編です!!
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タワーレコード新宿店で行われたタワレコメンの会議。今回もスタッフたちが〈これぞ!〉というオススメ作品を持ち寄り、タワレコメンの座を獲得すべく熱いプレゼンを繰り広げました。何百タイトルという新作のなかから候補に挙がったのは……!?
トップバッターを務めたのは、USノースキャロライナ出身の黒人R&Bシンガー、ブールヴァーズの初作『Groove!』。マック・デマルコやビーチ・フォッシルズなどを抱えるUSインディー・レーベル、キャプチャード・トラックスが送り出す、異色のニューカマーです。煌びやかなギター・カッティングとパワフルな4つ打ちのビートが重なるファンク・ポップが超ゴキゲン。今年の夏、ヘヴィー・ローテーションする一枚になりそう!
次は、エレクトロニック・ユニット、アシッドのシンガーとして知られるライ・エックスのソロ・ファースト・アルバム『Dawn』。神々しいファルセット・ヴォーカルと奥深い森にこだまするようなアコースティック・サウンドがボン・イヴェールを彷彿とさせます。サム・スミスも彼のファンを公言しており、リード楽曲の“Berlin”をたびたびライヴでカヴァー。推薦バイヤーも〈グラミーを狙える才能〉と声を強めていました。
続いて、ノルウェーの新鋭プロデューサー、カイゴの初作『Cloud Nine』が登場。推薦バイヤーは〈いまもっともホットなダンス・ミュージック、トロピカル・ハウスの旗手〉と紹介し、ポストEDM時代の新たな顔役と太鼓判を押していました。ビッグなメロディーはEDM級ながら、アッパーすぎず清涼感溢れるサウンドが心地良い。日本におけるトロピカル・ハウスの火付け役となるのでしょうか!?
次は、US西海岸の男性デュオ、ロス・ステラリアンズの初作『Los Stellarians』。オールディーズや昔のソウルを、現代ならではのアプローチで表現するというコンセプトで活動しており、甘く爽やかな歌声と軽やかなグルーヴが◎。〈タキシードに続く〉という煽り文句は、もはや耳タコですが、確かにこれはひょっとするかも!
そして、可憐でキュートな魅力で会議スタッフをメロメロにしたのがジュールスの『Moving Memories』。ベルリンを拠点に活動する男女混合4人組のファースト・アルバムです。モダン・ヴィンテージ・ソウルの時流に乗りつつ、コケティッシュな歌声と跳ねの効いたビートに、ピペッツやラッキー・ソウルなど2000年代初頭のUKガールズ・ポップを思い出したりも。
続いて〈ネクスト・アラバマ・シェイクス最有力〉と紹介されたのが、USシュリープポート出身の4人組、セラトーンズの初作『Get Gone』。ブルージーで熟したロック・サウンドを乗りこなす紅一点フロントマン、A・J・ハインズのパワフルかつセクシーな歌声が耳に残ります。今年の〈SXSW〉でのパフォーマンスも大評判だったので、一刻も早い来日を希望!
次は、スクリッティ・ポリッティやホット・チップでの活動でも知られるロブ・スモウトンを中心とした6人組、ブラック・ピーチズの初作『Get Down You Dirty Rascals』。コクのあるファンクを下味に、サザン・ソウルやラテン、ハード・ロックなどがトロトロに溶け込んでおり、滅茶苦茶カッコイイです。
斬新なビート・プログラミングで会議終盤をハッとさせたのが、数多くのリミックスやジ・インターネットへの客演などで注目を集めてきたDJ/プロデューサー、ケイトラナダの初作『99.9%』。アンダーソン・パックやバッドバッドノットグッドらホットなゲストが大勢参加していますが、なにより才気溢れるエディットのセンスや不思議なタイム感を持ったリズムがめちゃめちゃフレッシュ! 今年を代表する一枚ではないでしょうか。
最後は、ロシア出身の4人組、ワイルドウェイズのファースト・アルバム『Into The Wild』。喉の奥から絞り出すようなスクリームから野太いデス・ヴォイス、高速ラップまでを自在に操るヴォーカルを軸にしたメタルコア・サウンドに、シンセやクランク的なビートを採り入れ、モダンな重低音を鳴らしています。
ということで、今回も多彩な作品が並んだタワレコメン会議。多数決で選ばれたのは……!?
2016年5月度〈タワレコメン〉洋楽編:選出アイテムは以下の3作品!!

【推薦コメント:渋谷店 武田】
80s愛に溢れたクールガイが登場! まだまだ無名の新人ですが、ただものじゃない雰囲気がプンプン漂っています。リリース元のキャプチャード・トラックスは、マック・デマルコやダイヴを輩出したUSインディー・ロックの名門ですが、コイツは異色のド直球R&B! MJやプリンスへの愛を感じさせるスムースなファンクを紡いでいます。マーク・ロンソン~タキシードと近年のトレンドであるディスコ/ブギーの流れでもバッチリ。そして、その名もズバリのタイトルは『Groove!』。この〈グルーヴ〉、本物です!

【推薦コメント:新宿店 藤林】
EDMに続く流れとして世界的な盛り上がりをみせるムーヴメント、トロピカル・ハウス。その中心的存在であるノルウェー出身の若きDJ/プロデューサー、カイゴのファースト・アルバムがついに登場です! Spotify史上最速で再生回数10億回を突破し、今年2月にはビルボード誌で表紙を飾るなど、まさにスターダムを駆け上がっている真っ最中。アヴィーチーに通じる北欧勢ならではのエモーショナルで憂いのあるメロディーはもちろん、トラックも圧倒的な完成度を誇っています。いまのポップ・ミュージック・シーンを切り取るうえで絶対にハズせないアーティストであり、ダンス・ミュージック・シーンの頂点に立つであろう、この男。自信を持って大プッシュします!

【推薦コメント:商品本部 洋楽部 田之上】
ファルセット・ヴォイスの美しさに心地良くゆる~いグルーヴ――これからの暑い季節には持って来い!のチカーノ・ソウルの傑作を紹介します。今作が世界初のCD化であり、過去の作品から人気曲をコンパイルした日本独自の企画盤なので全曲ハズレなし。カヴァー曲も多いのですが彼らの世界観が隅々にまで反映されているため、オリジナル曲と思ったまま聴いてしまうこともしばしば。先日来日したジャック・ムーヴスのファンやフリー・ソウル好きはもちろん、ロック・リスナーにもオススメです。おまけになんと! ヴォーカルはミクスチャー・バンド、311のS.A.マルチネスなんです。
4月度の選考を勝ち抜いたのは上記の3作品! アイテムはいずれもリリース済みです。在庫状況は店舗により異なりますので、気になる方はお近くのショップへお問い合わせください。次回は2016年6月度のレポートをお届けしますので、お楽しみに!