クレンペラー没後50年企画として旧EMIへの管弦楽作品、95枚組がリリースされた。規模もさることながら、今回の復刻ではオリジナルのアナログ・マスターテープよりあらためて2023年に192kHz/24bit化されており、音質が従来より大幅に向上している点でも注目される。ディスクの収録もほぼ録音順に配置されていることで、当時の制作スタンスを追うことができるのもマニアには嬉しい。以前EMIレーベルとして発売されたバイエルン放送との音源は権利外で含まれていないものの、今回初出音源が3つ含まれており、網羅性が極めて高い。今年復刻のBOXの中ではトップクラスの大作。
オットー・クレンペラー(Otto Klemperer)『ワーナークラシックス・リマスター・エディション(シンフォニック&協奏曲作品録音全集)』没後50年企画で旧EMI管弦楽作品を95枚組BOXにて復刻
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