同月に出た『Heaven』との2部作とでも言うべき新作。もちろんインフローの制作で、キャロル・キングのオーガニック・ソウル解釈といったムードは不変だが、甘いロックステディ風の“Reason”も含めて前作以上に柔らかで落ち着いたスロウが中心となる今作は、親密で優しい時間が流れる。終盤ではグルーヴ感が増し、切なさから救いをもたらすような展開に心が晴れる。