全国のタワーレコードのスタッフが、己の〈耳〉と〈直感〉だけを基準に世間で話題になる前のアーティストの作品をピックアップし、全店的なプッシュへと繋げる企画〈タワレコメン〉。これまで、相対性理論神聖かまってちゃんクリープハイプceroKANA-BOONといった現行シーンの最前線で活躍するアクトをいち早く発掘しており、現在は月1回のペースで洋楽と邦楽のオススメ・アイテムを紹介しています。Mikikiでは、そんなタワレコメンの選定会議に潜入し、作品の魅力を視聴コンテンツと共にお伝えする特集を連載中! 今回は2014年10月度の邦楽編です!!


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タワーレコードの本社にて行われるタワレコメンの会議。午前中に行われた洋楽編のミーティングとはスタッフが入れ替わり、今度はオススメの邦楽アイテムを懐に忍ばせた(?)腕利きバイヤーたちが続々と会議室へ集結します。何百タイトルという山のような新譜のなかから選ばれた計9作品の音源を聴き比べながら、熱い議論が繰り広げられました。そんな厳しい予選を勝ち抜いて10月度のタワレコメンに決まったのは……以下の3タイトル!!

 

★2014年10月度〈タワレコメン〉邦楽編:選出アイテム

 

午前四時、朝焼けにツキ 鉄也林部 KIZUNA RECORDS(2014)

 実はプレゼン前の段階から2店舗のスタッフが候補に挙げており、かなり期待値が高かった〈ごぜよ〉こと午前四時、朝焼けにツキの初ミニ・アルバム『鉄也林部』。新潟を拠点に活動する彼らは、ベース/ヴォーカルを務める小林亮輔が気鋭のラウド・ロック・バンド、a crowd of rebellionのヴォーカル/ギターを担当することでも知られる注目株です。スクリーモ的な絶叫も交えつつ、メインとなる日本語詞の哀愁漂うメロディーが沁みる激ロック! 担当者が「毎日聴いてます!」というハマりようも納得の一枚です。

 

 

北園みなみ promenade P.S.C.(2014)

 すでにネット界隈では注目を集め、先日にMikikiでも取り上げた宅録派のシンガー・ソングライターにしてマルチ・ミュージシャンの北園みなみのファースト・ミニ・アルバム『promenade』。90年生まれという若さながら、キリンジ冨田恵一といったポップ・マエストロたちの名前も浮かぶシティー・ポップAOR経由のサウンドを得意とする天才肌のアーティストです。初のスタジオ録音盤となる本作には坂田学Lampといった豪華ミュージシャンも参加し、独特の音世界をますます優美なものに。CDが再生された瞬間に会議室が〈これは決まりでしょ!〉という空気に包まれたのが印象的でした。

 

 

Bentham Public EP Grooovie Drunker/KOGA RECORDS(2014)

 近年ではKEYTALKがブレイクするなど、設立20周年にして絶好調のKOGAが放つ新星バンド、BenthamのデビューEP『Public EP』。FRONTIER BACKYARDTGMXがプロデュースを担当している時点でクオリティーは間違いないだろうな……という選考スタッフの予測をあっさりと超えてきたキラー・チューン“パブリック”をとにかく聴いてほしい! ダンサブルでスマートなギター・ロックと、ヴォーカル/ギターの小関竜矢による耳馴染みのよいハイトーン・ヴォイスの組み合わせは相性抜群です。キャッチ―で踊れる楽曲ばかりだし、ライヴも楽しそう!

 

というわけで、実は上記3タイトルとそのほかの作品との票数がキッパリと分かれた10月度の〈タワレコメン〉邦楽編。すべて発売済みですので、ぜひ視聴してお気に入りの一枚をゲットしてくださいね! なお、すでに11月度の〈タワレコメン〉も決定済み。もちろんこの連載でも追ってレポートを掲載する予定なのでお楽しみに!