2026年になって半月が過ぎたが、ビルボードライブでは国内外のアーティストたちによる名演が日々繰り広げられている。今後も錚々たるラインナップが目白押しではあるが、本稿では今日まで日本のロック史を牽引し続ける、麗蘭、パール兄弟、浅井健一の各公演にスポットを当てていく。


 

麗蘭

祝35周年! 新曲を掲げた麗蘭の最新ステージ

今年4月に結成35周年を迎える麗蘭は、1月25日(日)に東京、1月29日(木)に大阪のビルボードライブに登場する。RCサクセションの仲井戸麗市とThe Street Slidersの土屋公平が1991年に結成した麗蘭は、当時別レーベルに在籍していた2人が組んだロックユニットとして大きな注目を集めた。以降、それぞれがソロやバンドでの活動と並行しながらも、ほぼ毎年麗蘭としてステージに上がり続けている。

麗蘭としては昨年にも東阪を巡るビルボードライブツアーを開催しているが、年が明けて今年は、先述した通りユニット結成35周年のアニバーサリーイヤーでもある。また、今年4月8日(水)には“ミュージック”などが収められた1stアルバム『麗蘭』が初めてアナログレコードでリイシューされるとあって、まさに祝祭感に包まれた状態で今回ライブが行われるというわけだ。

ロック、ブルース、R&B、ソウルミュージックなどを共通の音楽的ルーツとして持つ仲井戸と土屋にとって、麗蘭は単なるユニットではなく、自身の音楽的なアイデンティティを確認する重要な場でもある。例えば彼らの代表曲の一つ“今夜はR&Bを…”では、仲井戸が敬愛するソウル/ブルースのスターたちの名が次々と歌われる。オーティス・レディング、サム・クック、テンプテーションズ、アレサ・フランクリン……そこには孤独な夜にギターを抱え、ただ好きな音楽に身を委ねている仲井戸の無邪気な姿が透けて見えてくる。そこにそっと寄り添う土屋のブルージーなギターも含め、当時RCサクセションとThe Street Slidersが活動休止中だった2人にとって、麗蘭は商業的なしがらみから抜け出し、自身の音楽の原点に立ち返る大切な場所となっていたはずだ。

しかし、麗蘭は懐古主義なユニットではない。昨年末、京都・磔磔の公演で披露されたという新曲“How do you do”を今回の公演タイトルに掲げている点がその証拠と言ってもいいだろう。進化と深化を続ける麗蘭のライブは、今このタイミングでこそ見るべきだ。