メルボルンの女性シンガーによるソロ名義の3作目。ネオ・ソウル・バンドの30/70のメンバーでもあり、同郷のネイ・パームに通ずる特徴的な歌声の持ち主だ。その30/70のメンバーやUKジャズ界隈のミュージシャンらが紡ぐ、浮遊感あるソウルやジャズをハスキーかつ自在なヴォーカルで歌う様は、楽曲を心地良いだけのBGMにさせない力強さと説得力がある。
ハイエイタス・カイヨーテ以降、ネオ・ソウルの座標軸に加わったメルボルンから世界へ轟かすコレクティヴ・30/70のアリーシャ・ジョイ(ボーカル)によるソロ名義3rd。独創的なタッチで交わるフェンダー・ローズと大地の脈動の如く変幻自在のグルーヴに、スピリチュアル且つソウルフルな歌声。本作には30/70のメンバーに加わえ、UKジャズ・シーン注目ギタリスト、オスカー・ジェロームも参加した現在進行形ジャズ&ネオ・ソウル必聴盤。広大な空間を無尽に突き進むストリングスも、高揚感溢れるコーラスのレイヤーも、全てが有機的に機能した傑作。ええやんええやん。