ジャズという音楽をどのようにして楽しめばよいのか、そんなお題を気鋭のジャズ・ミュージシャン3人がそれぞれの知見を通して語るという、なかなかあるようでない一冊。ピアニストの魚返明未、ギタリストの井上銘、ドラマーの石若駿という90年代前半に生まれた世代のミュージシャンがナビゲートするだけあって、昭和時代のジャズの楽しみ方とはちょっと違った視点も感じられるところが魅力。内容は大きく分けて3つ、ライヴに行きたい人、演奏したい人、音源を掘りたい人にむけて、初心者にもわかりやすく、また通の人にも納得のいくような、奥深い話が満載。本書でますますジャズが好きになれますように。