木梨憲武の待望の3rdアルバムが2024年10月30日にリリースされた。題して、『木梨ソウル』。ソウルミュージックはもちろん、ファンク、ヒップホップ、R&B、レゲエなど幅広い音楽性に驚かされるとともに、磨き上げられた最新の音像で木梨憲武ワールドが表現された様は実に圧倒的だ。

さらに〈ノリさんのためなら〉と音楽界と芸能界の枠を超え集まった客演陣はAK-69、CHEHON、RED SPIDER、DJ RYOW、SPACE DUST CLUB、松本孝弘、SWAY(DOBERMAN INFINITY)、久野美咲、井口裕香、DJ DARUMA from PKCZ®、ナオト・インティライミ、HAN-KUN(湘南乃風)、AI、Crystal Kay、DOUBLE、福原みほ、Full Of Harmony、林和希、JAY’ED、松下洸平、Mhiro、露崎春女……というオールスターぶり。

この充実作はどのようにして生まれたのか?  音楽ライターの桑原シローを聞き手にじっくり語ってもらった。 *Mikiki編集部

木梨憲武 『木梨ソウル』 KINASHI RECORDS/Virgin/ユニバーサル(2024)

 

トッププロの音楽家と作り上げた最後の(?)アルバム

――今回のテーマは〈ソウル〉でいこう、と決めた理由は?

「『木梨ファンク ザ・ベスト』の次はちょっと違うメンバーとやろうと、マツコ(デラックス)、ミッツ(マングローブ)、宇崎竜童さん、佐藤浩市さん、中井貴一さんとかミュージシャン一本じゃない人たちも含めて知り合いを総動員したアルバム『木梨ミュージック コネクション最終章 ~御年60周年記念盤~』を出しまして。で、思い出第3弾となる今回は、最後のアルバムとしては……」

――あぁ、思い出シリーズ集大成のアルバムとして……。

「いや、これがアルバムとして出す最後の1枚なんで」

――えぇっ、そうなんですか!?

「まぁ、毎回これが最後、って言い続けるのもテーマなんで(笑)」

――そうですか。じゃあこちらも心して作品に向き合いたいと思います。

「(笑)。でもこうやっていままでとまったく違った作品が出来上がると、どんどん欲張りたくなって、じゃああの人に声かけてみよう、他の人にも訊いてみよう、ってなっちゃう。これまでのアルバム作りは大概そんな感じでしたね。

なにせトッププロに曲を書いてもらったり、エンジニアもトッププロばかりだし、彼らといっしょにやれる幸せな環境にいま居るんで。あとは、スタジオに入ってボーカリストとしてどんだけ表現できるか、どうやって感じを出せるか、やってみるだけ」

 

ディスコ育ち、でも演歌や歌謡曲など好きなジャンルは無限

――タイトルで〈ソウル〉と銘打ってますが、中身は非常に雑多なタイプの曲が揃っていて、すごくカラフルな印象を与えます。

「そうですね。62歳でヒップホップやってる人はいないっていうから、ゴリゴリのヒップホップやってる人に〈仲間入~れて〉って声かけて。あとゴスペルとかやったことなかったじゃん、だったらやりたいなと思って。

トップミュージシャンたちにどこまで対応できるか。62歳でどこまで全力を出せるかやってみたところ、こんだけの10個の作品が出来上がったんで」

――けっこうアグレッシブなトラックがビシバシ登場するなぁ、という印象ですが、ノリさんの優れた対応力にまず驚かされます。

「ちゃんとノレているかどうかわかんないけどね」

――そもそもノリさんっていうと、僕らはやっぱ天性のリズム感の良さを思い浮かべてしまいます。今回はそれを披露するうえでこのうえなくいい素材が揃っている気がしました。

「もともと若い頃からディスコに行って、いろんな人と出会っていて。店に入ると、フロアの真ん中でSAMが踊ってたりね。その頃はバブルガム・ブラザーズのBro.KORNちゃんと毎日つるんでた。あとテレビ番組では、鈴木雅之さんと同じ場所で歌わせてもらったり、EXILEのHIRO社長がまだZOOのメンバーだったときにいっしょだったり、そういう育った環境がいろいろと影響している気がする。やっぱ身体動かすのが多かったのは間違いないよ。

ただ、そこにはもうひとり、演歌大好き、歌謡曲大好きな俺がいて、そういう知り合いの方たちと交流しながら現在に至っている。その結果、ひとつに決めることなく、どこにでも行きますよ、と言える自分が出来上がっていて。とにかく好きなジャンルがもう無限にあるんで」

 

ジェームス・ブラウンと北島三郎さんが同じ人に見えるんです

――洋楽っぽいリズムにしなやかに対応している姿、コブシをグルングルン回しながら演歌を歌っている姿、どちらもよく見慣れた光景ではありますが、ところで新曲“感情8号線”は、両方の要素がうまくミックスされた仕上がりになっていて、アルバムのハイライトになっています。

「そう、だから俺はね、ソウルミュージックと演歌はすごく近いものだと思ってる。ジェームス・ブラウンと北島三郎さんが同じ人に見えるんですよ」

――ワハハ!

「北島さんに何度か言いかけたことがあるんだけどね。

ジェームス・ブラウンが『ハンマープライス』(とんねるずがMCを務めたオークションバラエティー番組『とんねるずのハンマープライス』)に出てくれたとき、〈ゲロッパ〉ってサインを書いてもらったんだけど、〈ア~オ!〉ッって叫ぶアメリカのソウルのゴッドファーザーと、〈オワ~~〉ってコブシを回す演歌のボスが俺にはダブって見えた。なるほど、リズムや作り方とかが異なるだけで、音楽を聴き手へ届ける方法はどんなトップもいっしょなんだと。

いまだに悔やまれるんですよ、エンターテインメントのミュージシャン部門としておふたりの真ん中に入って、お互いの音楽論を語ってもらうというような企画を実現させたかった」

――最高ですねぇ。架け橋になる役はノリさんがやっぱり適任だと思います。

「JBと北島さん、あとハナ肇さんとペレがおんなじに見えるんです」

――(笑)。

「同じぐらいの威力があるっていうかね。顔面のね。まぁ、すごい人ってどなたも威力がすごいんだけど」

――そういう場合のつなぎ剤として〈ソウル〉がある。

「〈魂〉だね。よくわれわれが言う〈帝京魂〉。戦いを挑むのに魂を持って向かっていく。歌うときの姿勢も同じ。いつもそういうふうに考えてます」

 

どんな場合もテレビが傍らにあったから

――〈ソウル〉ってことで思い出すことがあるんですけど、85年にとんねるずでニューヨークに行かれたじゃないですか。そのときのインタビュー映像で、NYに来て本場のソウルミュージックに触れて、僕たちが歌うべきものは、ジャパニーズソウルミュージックの演歌だと気づいたと。そういう前振りをしてから、ニューシングルの“雨の西麻布”のプロモーションをされていたのがすごく印象に残っているんですよね。

「そんな古い話、よくご存じで。お歳はもう60超えてんの?」

――まだ50代前半です。

「そうかそうか。あの頃、そういうところにかならずテレビ、つまりバラエティー番組があったりしたんです。番組企画でニューヨークに行ったりできたんで、いろんな環境にすんなりと入っていけた。もしもプライベート旅行だったならすごく時間がかかっただろうけど、ロケしながら向こうの音楽に触れられたし。日本に帰ったら今度は演歌で行くんだ!とか言えてたっていうのは、ようやく自分たちのアイディアがうまく回り始めていた時期かもしれない」

――あの時代のテレビ業界の空気が背中を後押ししてくれていた、ってことでもあるんでしょうか?

「どうでしょうね。じゃあ今度はロックでいってもいいし、パンクでいってもいい、ただその次はなんだ?って考えたら演歌だった、ってことかな。

どんな場合もテレビってものが傍らにあったりしたから。面白い楽曲を作って、プロモーションビデオを作って、それを発表する『みなさんのおかげです』や『生ダラ(とんねるずの生でダラダラいかせて!!)』があって。

『生ダラ』では向こうのヤバいラッパー出したり、グラフィックアートやったりしてましたし。dj hondaくんとかDJ YUTAKAくんが向こうで黒人のラッパーたちを思いっきり揺さぶっていた時代。日本代表がそういうこと成し遂げていて、ヤバいことになってんだな、これ、とか思いながら見てた。その時代にはもうなんとなく見え始めていたんだよね」

――周りから世界中の最新情報が自然に入ってくるような環境でもあったわけですね。

「日本にいてもいろいろ入ってきてたよね。ディスコのVIPルームに行くと、マイケル・ジャクソンの新しいPVが流れていて、ナニコレ!?って驚いたりして。わ~、これ絶対、自分の番組で真似してパロディー作ろ!っとか、繋がっていくわけ。夜な夜なそういう情報を収集していましたよ。とにかく家で大人しくしている時間がなかった。

70年代後半から80年代は、『ソウル・トレイン』の時代だったけど、あれも〈ソウルとんねるず〉につながっているし。またそこから発展したのが、野猿だったりして。夜の社交場には、番組のネタがいっぱい隠れていたからね」

 

新宿、六本木をパトロールして顔パスになるのにどんだけ苦労したことか

――“嵐のマッチョマン”や“炎のエスカルゴ”といったゴキゲンなシングルで、ディスコリバイバルをグイグイ煽っていた頃のおふたりが思い出されます。

「ディスコに通いまくっていた頃を振り返った曲ね。チークタイム、なくなっちゃうから早くナポリタン喰わなきゃ、って一生懸命で。ナンパとかできないから、離れたところで大人しくしてましたよ。

そんなときにフロアの真ん中で目立っているのがSAM。ダンスうまい奴が真ん中で踊れるわけ。彼、同い年だから。ダンスうまいとやっぱモテるんだな、とか思いながら眺めてた。あ~あ、従業員におぼえてもらって顔パスになりてえなぁ~とか、言いながら新宿に通ってたのが高校2、3年の頃。

芸能界に入ってからは芝浦のGOLDとかに通うようになって。VIPルームにいると、ドンペリがド~ンと運ばれてくる。うわっ、これ誰が注文したんだろ?ってなってたのがバブルの頃」

――バブル前からずっとそういう世界でもまれてきたんですもんね。

「バブル前からしっかり準備はしていてたんですよ(笑)。われわれの上の世代は、しっかりとステップをおぼえてチャチャ踊るとか、そういう感じだけどそっち側は通ってきていない。サッカーばっかやってたもんだから(笑)。後追いでそういう世界をちょっと覗いてたわけ。うわ~こんなのいまさらおぼえたくねぇわぁ、とか思いながら。

そこでフリースタイルのファンキーなダンスを踊ってて、すげえなぁ、と思わされたのがテディ団さん。世界大会で初めて日本人で優勝したダンサー。この人が広めたのがロボットダンス。初めてやったのはコロッケじゃないですからね。〈五木ロボ〉が最初じゃないですから(笑)」

――ハイ、心得ております。

「でもそういう光景をいっしょに遠巻きで見ていたのが実際のところ、コロッケだったりするんですよ。彼も同い年みたいなもので、若いときに同じ店にいたから」

――「お笑いスタ誕(お笑いスター誕生!!)」の同期ですもんね。

「そうっすね。あの頃、新宿、六本木をパトロールして顔パスになるのにどんだけ苦労したことか。その経験は無駄ではなかったってことです」

 

アガんなくていいです。おじさんはアガると反動が大きいから

――ちなみにその頃聴いていた曲ってどういうのがありましたか?

「あの頃はナニ好きだったっけ……。80年代だからまだLPレコードだった? とにかく友達がイイ曲ばかりを編集したテープをダビングしてもらって聴いてましたね。まぁ、いまだにアーティスト名とかぜんぜんおぼえないんだよね。

ミュージックビデオを強烈におぼえているのは、さっきも話したマイケル・ジャクソン。パロディーやらせてもらって、東京ドームのライブを最前席で観させてもらったりしてね」

――MTV全盛期でしたもんね。

「そうそう。でもあの頃遊びながら聴いてたような曲が、時代が一周したのかどうかわからないけど、いま普通に店で流れてたりするから驚くよね。

最近もバーとか行くと、その頃好きだったレコードを流してくれたりして、そしたらグダグダしちゃって帰れなくなっちゃう(笑)。同い年のマスターが、ノリちゃん、これもあるよ~とかいってかけてくれるもんだから、ナニナニ~なんていいながら聴き入っちゃう。俺はあの頃何してたんだろう……ってしみじみ酒になっちゃったりして」

――いい話ですねぇ。ところで、ノリさんが創作作業に没頭するときにBGMにする音楽ってどういうのになるんですか?

「イマっぽいのもかけるけど、最終的に落ち着くのはハワイアン」

――あ、そうなんですね! ゆったりのんびりしたサウンドが好ましいと。

「あと、困ったときのボブ・マーリー。アトリエでも、店でも」

――アゲアゲ系じゃないんですね。

「もうアガんなくていいです。穏やかなのがいちばん。やっぱおじさんはアガるとその反動が大きいから。お酒でもなんでも、無理すると身体がぶっ壊れますから。昔みたいに、今日はノッてるから起きていよう、とかやっちゃダメ。今日がまさにその状態で、すげえ調子悪い」

――ハハハ。このアルバムのプロモーションや武道館ライブの準備なんかで大変お忙しそう。

「この取材のあともLDHのライブに出演するという信じられない事態が待っているんです(笑)」

 

松本孝弘 × 横山剣、木梨憲武ならではの異例タッグが生んだ“感情8号線”

――この流れでアルバム収録曲の話に入りたいんですけど、インタールード的に登場する “パトロール”というヒップホップなナンバーがカッコいい。歌詞ではアゲアゲな状態で中目黒を闊歩する様子が描かれていますが……。

「アガっちゃダメだって、メッセージを歌ってるんですよ、あれは。僕はアガんないです、って主張しているんです。アガったら、すぐ気が付きます。で、すぐ家帰ります。

作ろうと思って作った曲じゃなくて、アリモノの曲を聴かせてもらったときに英語のフレーズが〈そこの姉ちゃん〉って聴こえてしまったという。たしか15分ぐらいでできた。あれぐらいかな、俺が唯一触ってる曲って」

――とにかく参加アーティストの豪華さがハンパないです。『木梨ファンク』に続いてのB’z松本孝弘さんの再登板があり、そこにCKBの横山剣さんも加わってしまった“感情8号線”のような組み合わせの妙も聴きもので。

「あのふたりだけが例外的にいっこ年上の参加メンバーです。道端で偶然松本さんを見っけたんで、もう1曲お願いします!って頼んだ。メロディーをもらったタイミングで、ある音楽番組で久々に剣さんとお会いしたんで、じゃあ歌詞よろしくお願いします!って頼んで。松本さんに何の了解もなく」

――(笑)。

「そしたら何の打ち合わせもしてないのに、祖師ヶ谷から環八乗って横浜行って、中華街でご飯食べて帰って来る、っていうめちゃくちゃイイ歌詞があがってきたと。で、間奏とケツに演歌ラップみたいな感じで物語を足させてもらいましたけど」

――ツーカーだったわけですね。

「松本さんにはあとで〈ごめん〉って伝えましたよ。でも松本さんとクレイジーケンバンドってまったく繋がりがないと思うんだけど」

――ノリさんにしか持ち得ていない強力接着剤の効果がフルに発揮された1曲じゃないですかね。

「音楽のジャンルも含めて、つながるはずがないと思うんだけど、そこは、俺のいっこ上の先輩繋がりということで(笑)。

レコーディングした後、ギリギリのタイミングで〈やっぱりラップ入れさせて〉って頼んだんです。またデータ送ってもらって、それをグラミー賞を受賞した松本さんのスタッフがまたミックスやり直してくれて。いちばん時間かかったし、最後の最後までやってた曲なんですよ」

――そうだったんですね。

「〈スーラータン~、スーラータン~〉〈ブルース・リーの黄色いジャージ買っていいんだよ~〉っていれるためだけにすんごい時間をかけた(笑)。

あと最後の最後に、DOUBLEの声が欲しい、って急遽呼んだらすぐに来てくれて。その話をAIにしたら、すごい怒られましたけどね。DOUBLEはそんな軽々しく扱える人じゃないから!って」

 

AIの仕切りで〈すごいR&B隊〉で集結したゴスペル“伝えなくちゃ”

――AIさんは、これまた豪華ミュージシャンが顔を揃えた“伝えなくちゃ”を仕切ってらっしゃる。

「AIちゃんにも、これ最後のアルバムなんで、もう一回曲をお願いって頼んで。またそんなこと言ってる、とか言われましたけど。

AIのライブはちょくちょく観に行くんですよ。そこで素敵なボーカリストのチームと歌うゴスペルナンバーを聴いて、俺もやりたくなっちゃった、ってオファーした。出た! また来たよ!とか言われながら。俺はコーラスの人とかに知り合いがひとりもいないから、メンバー集めといて、って頼んだら、彼女とスタッフたちが動いてくれて」

――そしたらこんなすごい顔ぶれが揃ってしまったと。

「信じられないよ~、〈ノリ、声かけたらみんな『行きたい!』って言ってくれた〉ってAIから連絡がきて。

これまでずっとその音楽を突き詰めてこられた方ばかりだから、楽しかったよ~。レコーディングの現場はヤバかった。全員集合しているのに、ひとりひとり代わる代わるブースに入っていくんだから。で、それぞれが素晴らしいアドリブを披露してくれるんだけど、ミックスが大変でしたよ」

――完成品を改めて聴いてどう感じていらっしゃいますか?

「いやぁ、だからひとつのメロディーのなかにアーティストたち全員がいるわけですよ。現場にいたから全員のその姿がしっかりと焼き付いている。みんなも〈ヤバい! 緊張する!〉って言いながら、バッチリやってくれてね。最後に俺が入っていくわけだけど、さぁどうする?って話になりますよ。でもまぁ、間違いなくイイものができるってことはずっと見えてましたから。

あとみんなには、一回だけ発表会の場があるから、いっしょに行こうね、とは伝えてある」

――あ、年末恒例のあの歌番組ですか!

「そう、暮れの大きな歌番組。その一回こっきりだと思うんだけど、たぶん全員集合して歌っちゃうと思うんで。すごいR&B隊があのステージに集結しますよ。その様子をイメージするだけで、もうワクワクが止まらなくなる」

――同じくです。そのステージが実現したら、このアルバムを巡る物語がようやく完結することになるんでしょうね。

「まぁ最後のアルバムだしね(笑)。次は『木梨演歌』を仕上げにかかろうかな」

――あと所ジョージさんとヒロミさんとの“空を見上げた”がメロウなレゲエナンバーに仕上がっていますね。

「RED SPIDERがバッチリ料理してくれて、そこにHAN-KUNが湘南乃風を代表してきてくれたんだよね。こういうゆったりとしたレゲエもあれば、CHEHONが参加してくれた“No Pain No Gain”のような尖ったレゲエもあって、全10曲それぞれの形が出来上がっている。参加してくれたみんな顔色良くやってくれたよね。嬉しいですよ。ほんと感謝しかないですよ」

 

歌手もアートも役者もやって、ひとつとして同じ日はない

――やっぱり〈ソウル〉って、ノリさんの音楽活動において重要なフィーリングなんだなってことを改めて認識させられました。

「そうかもね。ファンク系、ソウル系とやって、あと演歌も歌謡曲もやってきたけど、これ一本でやってます、って言ったことはこれまでないんだよね。そのジャンルに足を踏み入れるのに、誰かに許可取らなきゃいけないこともないし、誰が勝手にやってかまわない。そこが楽しいんだよね。

歌手をやらせてもらい、アートで展覧会もやらせてもらい、あとテレビドラマで役者もやらせてもらい、そういう経験を重ねながら、どこに行ってもいいんだってことを教わってきた。次の現場が前日とはぜんぜん違ったけど、でも次の日にはまた元の場所に戻っていたりする。ひとつとして同じ日はないんですよ。それが楽しくてしょうがない。今日はどこまで行きましたっけ?って呟きながらずっとやってきた。

この前まで3か月間、毎日ドラマの現場に行かせてもらったけど(2024年日本民間放送連盟賞の番組部門〈テレビドラマ〉で最優秀賞を受賞した『春になったら』)、そこでは共演相手がいて、監督がいて、制作チームがいて、みんなで作品を作り上げていった。

でも考えればどれもそう。どんな仕事も結局はチーム戦なんですよ。こちらが出したものをみんなが力を合わせて形にしてくれる。自分は目標に追いつけているかどうかを、何回も試させてもらいながら見極めていく。どんな場でも同じ気持ちでやってますけどね」

――いまお聞きした仕事に対する姿勢、仲間たちに対する思いは『木梨ソウル』からもたっぷり溢れ出ています。そういう思いをタイトルにしようとした際、〈木梨ロック〉だとちょっとニュアンスが変わってきちゃいますよね。

「そうね、ロックンロールだと俺どうしても歌が永ちゃんっぽくなっちゃう。ステップも変わってきちゃうから。次はそちらに向かえ、って言われれば、いけちゃうタイプですけど。〈木梨パンク〉でもいいですけど」

――(笑)。音楽的にもそうだけど、〈ソウル〉って言葉が持つ間口の広さや柔軟さといったものがアルバム全体から如実に伝わってくるというか。どの楽曲にもみんなを惹き付けてやまないノリさんのキャラクター性が色濃く滲んでいますが、それらをしっかりつないでいるものを言葉にすると〈木梨ソウル〉がやっぱり相応しい。とても象徴的なタイトルだなぁと思うわけです。

「もう、それ俺が言ったことにして書いといて(笑)。ありがたいですよ、ほんと」

 

おじさん活動としてはいま面白くてしょうがない

――最後に、誰もが心待ちにしている武道館での〈とんねるず THE LIVE〉についてお話をお聞きしたいんですが、現時点(取材時)で準備はどこまで進んでいらっしゃるんでしょうか?

「まだ何にもやってないですよ(笑)」

――ナニを歌うかぐらいは……。

「なんも聞かされてないです。まぁ、リハがちょこちょこ始まったぐらいです。でも何にもわかんないですから。昨日も後藤次利さんから〈あの流れのアレンジ聴いた?〉って連絡来たから、とりあえず〈あ~あれね! オッケー!〉とは答えといた。一回も聴いてなかったけど。さすがに聴いてないとは言いづらいから(笑)」

――とにかくお身体にはくれぐれもお気をつけくださいね。

「ありがとうございます。いやほんとね、おじさん活動としてはいま面白くてしょうがないのよ。それだけはちゃんとお伝えしておきたい」

 


RELEASE INFORMATION

木梨憲武 『木梨ソウル』 KINASHI RECORDS/Virgin/ユニバーサル(2024)

リリース日:2024年10月30日(水)

■通常盤(CD)
品番:TYCT-60237
価格:3,080円(税込)

■初回限定盤(CD)
品番:TYCT-69318
価格:7,590円(税込)
仕様: A4サイズ豪華パッケージ仕様/CD+56Pフォトブックレット(A4サイズ)/ステッカーシート/三方背ケース

TRACKLIST
1. No Limit feat. AK-69
2. No Pain No Gain feat. CHEHON & RED SPIDER
3. MNSM(MoonNightStarMagic)
4. No Gravity feat. DJ RYOW & SPACE DUST CLUB
5. 感情8号線 feat. 松本孝弘
6. パトロール
7. ゲット・オン・ザ・風呂 feat. SWAY、DJシーナ(CV:久野美咲)、ウィンディ(CV:井口裕香)(DJ DARUMA from PKCZ® Remix)
8. ジャイアントキリング feat. ナオト・インティライミ(上原音楽研究所 Remix)
9. 空を見上げた feat. HAN-KUN(RED SPIDER Remix)
10. 伝えなくちゃ feat. AI、Crystal Kay、DOUBLE、福原みほ、Full Of Harmony、林和希、JAY’ED、松下洸平、Mhiro、露崎春女

 ■主要チェーン先着オリジナル特典
TOWER RECORDS:A4クリアファイル ほか
※特典は商品と一緒にお渡しします。
※特典は先着のため、無くなり次第、配布は終了になります。お早めのご予約・ご購入をおすすめいたします。
※一部お取扱いのない店舗・オンラインショップもございます。詳しくはご購入ご希望の店舗へお問い合わせください。
※一部オンラインショップでは特典付き商品のカートがございます。特典をご希望のお客様は詳細をご確認のうえ、特典付き商品をお買い求めください。
※オリジナル特典対象店舗はその他一般店共通特典対象外になります。

 

RADIO INFORMATION
TBSラジオ「土曜朝6時 木梨の会。」

出演:木梨憲武 山形純菜/近藤夏子/吉村恵里子(TBSアナウンサー)
URL:https://www.tbsradio.jp/kinashi/
放送日:毎週土曜日 6:00-7:00
内容:週末が始まる土曜の朝に、木梨憲武さんがお送りする明るく元気なトークバラエティ番組! 自身もすっかり朝型生活になったノリさんが生放送。そして「木梨の会。」ではノリさん主導でいろんな募集かけてます! 皆さんの夢/お願い/相談などをぼんやり叶えたり、叶えなかったり。結果は聴いてのお楽しみ! メッセージお待ちしてます。

 

■木梨憲武 オフィシャル
オフィシャルサイト:https://kinashinokaiin.com/
Instagram:https://www.instagram.com/noritakekinashi_official/
ユニバーサル ミュージック オフィシャルサイト:https://www.universal-music.co.jp/kinashi-noritake/
木梨憲武オフィシャル会員サイト〈木梨の会員。〉:https://kinashinokaiin.com/(PC/スマートフォン対応)