解散を控える声優ユニットからのベスト盤――さよならのあとも星々は煌めき続ける!!!!
黒木ほの香、小峯愛未、小山百代、汐入あすか――スターダストプロモーション所属の女性声優から成るユニット、サンドリオン。2016年に〈声の力で世界に煌めけ〉をコンセプトに結成され、個性豊かな美声が重なり合うヴォーカル・ワークとスタダ仕込みの華やかなパフォーマンスによって支持を広げ、2023年に念願のメジャー・デビューを果たした彼女たちが、12月25日に行われるライヴ〈Sound Orion Live Finale ~メリーメニーメモリーズ~〉をもって、その活動に終止符を打つ。
「解散と聞くとどうしてもマイナスなイメージを持ってしまう方がいると思うんですけど、話し合いを重ねたうえでそれぞれが納得いく形として解散を選んだので、前に進むためには必要な決断だったのかなと思います」(汐入あすか)。
「正直、以前にも解散を意識したタイミングはあったけど、そのときもたくさん話し合った結果、続けることを決めた過去があって。それから何年かやってきたなかで、改めて自分たちの未来をイメージしたときに、それぞれがやりたい方向に真っ直ぐ進みやすくなる道として選んだのが解散でした」(黒木ほの香)。
「〈前向きな解散ってなんだよ?〉っていう人もいると思うんですけど(笑)、それが〈今の私たち〉が考える、〈未来の私たち〉にとっての最善の形だったんです」(小峯愛未)。
「もしかしたら未来の私たちがこの決断を後悔するときが来るかもしれないけど、それは未来になってみないとわからないことなので」(小山百代)。
各々の未来に進むサンドリオンが最後に残すメモリアル――珠玉の名曲群をCD 2枚組全36曲にまとめたのが、今回のベスト・アルバム『SoundOrion Memorial BEST !!!!』。流通が限られていたインディーズ時代の音源から、念願のアニメ主題歌に起用された“天体図”“Sunny Canvas”といった近年のシングル曲まで、これまでの軌跡をすべて辿ることができる初のオールタイム・ベストだ。Disc 1はキャリア初期曲が多め、Disc 2はメジャー進出後の楽曲が中心になっている。
「収録曲と曲順はコロムビアの音楽プロデューサーの方が決めてくださったんですけど、私だったら“Never give upをもう一度”から“メグル・オモイ・メグル”“がむしゃらリテイク”という曲順には絶対にしなかっただろうし、そこがおもしろいなと思って」(黒木)。
「普段はライヴのセトリも自分たちで決めてるから、たぶんそれを意識した並びになっちゃうよね」(小峯)。
「その場合、“メグル・オモイ・メグル”を最初にしてたかも。どっちのDiscでも冒頭に置いた〈Ouverture〉はメジャー・デビューに合わせて作り直してもらったんですけど、Disc 1はその前に使っていたヴァージョン、Disc 2は新しいヴァージョンで始まる構成になっているのも嬉しいよね」(小山)。
「私たちも新鮮な気持ちで楽しめそう。私がソロで歌った“marble”が入ってるのも意外で、プロデューサーに理由を訊いたら〈可愛いから〉という返事でした(笑)」(汐入)。