アンディ・サマーズの来日公演〈The Cracked Lens + A Missing String〉、川崎 CLUB CITTA’公演1日目を見た。とにかく、五感すべてをフル稼働させた90分だった。なお、本日も同会場で公演があるので、ネタバレなしでのレポートとなることをご容赦いただきたい。
今回の公演は事前のアナウンスどおり、アンディ自身の写真家としての一面、そしてギタリスト/ミュージシャンとしての一面、それぞれにフォーカスを当てたマルチメディアショウなる形式で行われた。アンディが長年の愛機であるライカで収めてきた場所も年代も様々な写真がステージ上に投影され、それをバックに楽曲が奏でられていく。
投影されたのはどんな写真だったのか。印象的なものを数枚ほど紹介したいが、いかんせん写真と楽曲が密接に繋がっていて、説明してしまうとセットリストがわかってしまいそうだ。それほど写真と音楽、2つの要素が有機的に絡み合う満足度の高いショウだったことは、ここでしっかりと伝えておきたい。
また、時折アンディによるユニークなトークが挟まるところも今回のショウの見どころの1つ。むしろアンディが写真や映像に添える一言二言がとても貴重で、そうした言葉を直接耳にできるだけでも、今回の公演に足を運ぶ価値はあったと思う。ちなみに、アンディ本人の意向で通訳をつけない形でトークは進行していくのでご注意を(とはいえ、アンディのチャーミングなトークは英語を完全に理解できずとも十分内容は伝わるはず)。
演奏される曲もアンディ自身のソロワークからはもちろん、音楽家/ギタリストとして独自のスタイルを築いた彼が強く影響を受けたアーティストのカバー、ボサノバのスタンダードとも言えるあの映画音楽、そして忘れてはならないスティングとスチュワート・コープランドと創り上げた名曲の数々……と、キャリアの集大成とも言えそうな選曲だった。
他の追随を許さない独自のフレージング、硬質ながらしなやかさも併せ持つトーンなど、抱えたギターから放たれるアンディ・サマーズのシグネチャーサウンドは何度聴いても心地よい。多少音が割れようが脳内補正できるぐらい、私たちには彼のギターが染みついている。
この先、アンディがどのような活動スタイルをとっていくのか。再びロバート・フリップやジョン・エサリッジと組んだり、サーカ・ゼロのように新たなプロジェクトをはじめたりするかもしれない。ただ、ギタリストと写真家という肩書は今後も彼の中心にあり続けるはず。ザ・ポリスのアンディ・サマーズを堪能できる〈The Cracked Lens + A Missing String〉、一人でも多くの人に直視してもらいたい。
LIVE INFORMATION
ANDY SUMMERS -THE POLICE- Japan Tour 2025
~The Cracked Lens + A Missing String~ ※終了分は割愛
2025年1月26日(日)神奈川・川崎 CLUB CITTA’
開場/開演:16:00/17:00
■チケット(全席指定)
A席(当日):16,500円(税込/ドリンク代別)
【神奈川公演】
チケットぴあ(Pコード:279-972):https://w.pia.jp/t/andysummers2025/
ローソンチケット(Lコード:70484):https://l-tike.com/andysummers/
イープラス(e+):https://eplus.jp/andysummers/
楽天チケット(国内):https://r-t.jp/andysummers
楽天チケット(海外の方向け/For Overseas Residents):https://r-t.jp/andysummers-en
■問い合わせ
CLUB CITTA’ 044-246-8888(平日12:00~19:00)
主催:株式会社クラブチッタ
招聘・企画制作:株式会社クラブチッタ
協力:ライカカメラジャパン株式会社/シンコーミュージック・エンタテイメント/MUSIC LIFE CLUB/ユニバーサル ミュージック合同会社