少女時代とKARA、東方神起らが変えたこと
日本でも抜群の知名度を誇る少女時代とKARAだが、彼女たちの場合は従来の〈美しさ〉や〈可愛らしさ〉の基準をある程度許容しつつも、同性にも受け入れられるものに磨き上げたことを評価すべきだろう。〈自分らしくありたい〉と〈認められたい〉。このふたつの願望をかなえた理想型とも言える両者がいなければ、K-POPが成長するスピードは現在よりももっと遅かったはずだ。
サウンド面における第2世代の貢献度はどうだろうか。この点ではまずは東方神起をあげたい。彼らがデビューしたのは2004年。今から20年以上前のK-POPシーンは、H.O.T.が提示したサウンドスタイル――ヒップホップ、ヘヴィメタル、アイドルポップなどを融合したダンスミュージックが人気を集めていた。東方神起はこれらの要素を〈洗練〉という濾過フィルターで不純物を取り除き、国籍や人種、性別を問わず受け入れられるものにしている。K-POPのグローバル化のきっかけを作ったのは彼らだったと言えよう。
音楽に限らず、演技や司会など多方面に進出する最近のK-POPアイドルたち。その手本となったのは、SUPER JUNIORである。デビューした頃のメンバーは12人(のちに最大13人)。メンバーが多くなればなるほど人件費がかさみ、ソロ活動も含めたスケジュール管理が難しく、しかも男性であれば兵役に就くこともある――。こうした大所帯にありがちなウィークポイントをポジティブにとらえたのが、彼ら(および所属事務所のSMエンターテインメント)であった。
全員そろわなくても対応できるように、その都度ダンスフォーメーションを変え、個別の活動で鍛えたトーク力と演出で充実したステージを常に届けるのは、K-POPファンにとっては今や当たり前の光景である。その始まりがSUPER JUNIORだったことを忘れてはいけない。
他にもNewJeansで花開いた〈イージーリスニング(聴き心地のよさを追求したチルなサウンド)〉のルーツとの見方もあるf(x)の一連の作品や、以前Mikikiで書いたコラムでも紹介したBIGBANGとG-DRAGONの革新性など、第2世代はさまざまな角度からK-POPシーンをブラッシュアップして世界へと導いていった。そんな視点で当時のサウンドや関連映像を鑑賞すれば、より味わい深くなるのではないだろうか。