昔はK-Popをチェックしていて知人をK-Popライターの道へウッカリ誘ってしまったりしていた私なのですが、あんまり興味の出なかったEDM期を経て塩梅が良い時期に突入、明らかに潮目が変わったK-Popをプロダクション偏重でチェック。

 

f(x) 4 Walls: f(x) Vol.4 S.M.(2015)

高らかにK-Popネクスト・ステージの幕開けを告げた快作。実はプロダクションはLDNノイズだったようで、〈Kじゃないじゃん!〉と思ったかもしれませんが、ローカライズもバッチリです。現地TV番組ではこういう曲にもコールが乗るのが新鮮。こういう抑制の効いたものをシングルにしてくれるありがたみを感じます。

 

LUNA Free Somebody: 1st Mini Album S.M.(2016)

そんなf(x)からルナ女史のソロ作。ピアノ(たぶん)で始まる1曲目“Free Somebody”から無理のないトラック・プロダクションで“Keep On Doin'”あたりで〈もうどうにでもして~〉って感じです。無理のない、けど妥協のないトレンドとの距離感も絶妙。とってもポップス然としてます。1曲だけEDMっぽいのが入ってて流れ的に拍子抜けですが、それも愛嬌ってことで。

 

DEAN 130 mood-TRBL: 1st EP Universal South Korea(2016)

EXOなどへの楽曲提供をしている人がこんだけ歌えて男前ってどうすんの……と“Bonnie & Clyde”のMVを観た瞬間、自分のプロデューサーとしてのアイデンティティーが大きく揺らいだのですが、シンプルなオケをヴォーカルでガッツリ持っていく手腕など素晴らしいです。

 

TAEMIN Press It: Taemin Vol.1 S.M.(2016)

最後にSHINeeテミンのソロを。ブルーノ・マーズ作曲の“Press Your Number”が注目されがちですが、どう考えても“Drip Drop”やろがい!というわけでして。フックに向かって盛り上がっていってサビにあたる部分はなんと歌なしのブレイク、これをトップ・アイドル的な立場のところでやってるのはちょっとこちらでは考えられないですね。SHINee本隊は現地ジャケが超オシャレなのに日本盤ジャケが顔ジャケみたいになってて切なかった記憶もありますね。

 


tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸在住のトラックメイカー。G.RINA℃-uteSALU矢野顕子SMAPスカイラー・スペンス和田アキ子チームしゃちほこライアン・ヘムズワースらの楽曲を手掛け、自身の『POSITIVE』とリミックス盤『POSITIVE REMIXES』(UnBORDE)も好評リリース中! 夏本盤に向けて、全国各地でライヴやDJ出演などの予定も日々更新されていますので、スケジュールや最新ニュースは〈https://tofubeats.persona.co/〉で確認を!