二次元と三次元を行き交いながら活動し、最近もmekakusheとのコラボ作を発表していた長瀬有花だが、その境界線をさらにぼやかしてくれそうなのがこのコンセプト・アルバムだ。今回は全編で生音のバンド・サウンドに接近し、佐藤優介によるエレガントな“われらスプートニク”のほか、広村康平(ペペッターズ)やcatnapも楽曲を提供。“ワンダフル・VHS”と“ノートには鍵”では長瀬自身が初めて詞曲を手掛けていて、幻想的な眩しさを帯びた屈託のないポップネスには往時の相対性理論やパスピエを連想する側面もあり。清水正太郎(kurayamisaka)作のシューゲイズ名曲“hikari”も素晴らしい!
