ハウスに接近しつつオルタナティヴなソウル表現で自己流を貫いてきたロンドンのシンガー。ルーツ探訪的なカヴァー集から7年ぶりとなる新作は、マルチな奇才ギル・キャングを制作/演奏のブレーンに迎え、UK的なトラッドなスタイルでポップかつ壮大な楽曲を真摯に歌い上げている。逞しい地声とマーヴィン・ゲイ風の艶めかしいファルセットを使い分け、サム・クック節も交えるソウルマンぶりが愛おしい。