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〈かっこいい〉だけじゃない多様で多彩なメンバーの魅力

そうして始まったのは、衣装チェンジしたNAOYA & HAYATOによるかわいいポップチューン“to me”。MAZZELの〈姫〉と〈末っ子(妹?)〉がキラキラしたかわいいパフォーマンスを繰り広げ、MUZEのハートを射貫く。曲間で2人はお互いのかわいさを競いつつ、「どっちがかわいいかMUZEに決めてもらおう!」とキメ顔で勝負。「結局、みんな優勝!」という結論に至り、ラストで2人が手を繋いで階段を駆けのぼっていく様こそがもっともかわいかった。この〈クールでかっこいい〉〈アグレッシブ〉なだけではないフェミニンな魅力も振りまけるのが、多彩なメンバーを擁するMAZZELのグループとしてのおもしろさであり、新鮮さだ。

“to me”が終わると、突如アリーナ出入口の各所から現れるほかの6人。「アリーナを歩いちゃうよ!」と、“Seaside Story”をMUZEの目の前で歌い踊りはじめた。RYUKIがラップパートで「今〈有明中〉後にして」と歌詞を変えていたのが粋だった。

アリーナから花道の上に戻って歌ったのは、しっとりしたミドルテンポの“Fantasy”。EIKIが新衣装で眼鏡をかけていることに気づき、その似合いっぷりに「ビジュ最強……」と思わず呟いた。続く“I’m yours, You’re mine”もラブバラードで、Y2K R&B的な温かみを帯びた曲を花道に残ったRAN、KAIRYU、TAKUTOの3人が向かい合って歌い上げる。歌唱力の高さを改めて強く印象づける曲だ。

“ICE”は、スポットライトに照らされたダンスをキメてからスタート。やはりR&Bバラードだが、切々とした歌だけでなく椅子を用いたダンスが見もので、パフォーマンスの立体感が増し、さらにセクシーなムードも増幅される。次の“MAZQUERADE”は、青と赤のライトが怪しく照らす、遊園地的ファンタジー性とダークさを掛け合わせたポップナンバー。テンポダウンも挟むあたり、ダンスなどは難易度が高いものだが、一つの塊になって8人は見事にこなした。

暗転して転換に入ると、“MAZQUERADE”の世界を受け継ぎつつ怪しげな笑い声が「はっはっはっ……」とアリーナに響く。謎のアナウンスの声がMUZEに語りかけつつ突如始まったのは、〈MZクイズ〉のコーナー。メンバーが作成したクイズが3択で問われていく。内容はメンバーにまつわるものなので、そのたびに笑いやどよめきが起こる。答えが結構バラけた難問続きだったが、全問正解の猛者MUZEはいたのだろうか?

 

絶対世界連れてくから! 俺たちが日本を代表するアーティストになるから!

MAZZELとのしばしの別れの時間は永遠のように引き伸ばされて感じられたが、クイズが終わるやいなやステージに横一直線に並んだ8人をライトが照らした。彼らの帰還に大歓声が上がる。壇上では炎の特効が上がって文字どおりの意味で会場の温度がぐっと上がり、“Fire”が始まった。先ほどと打って変わって、MAZZELがアグレッシブに攻めるパワフルな表情を露にしていく。

8人がパレードのように花道に繰り出していくと、ダンスナンバー“K&K”をぶちかます。サビのぴったり合ったフォーメーションダンスに、MUZEの凄まじい音量の声が覆い被さっていく。続いて、ヘビーなギターが特徴的なロックソング“HERO SUIT”がSEITOのかけ声でスタート。EIKI、RYUKIとの3人で畳みかけていく。「普段、嫌なことやストレスいっぱいでしょ? そんなあなたの背中を押すために作った“HERO SUIT”です、よろしく!」とRYUKIが強力な煽りをし、「まだまだ!」とコール&レスポンスをMUZEに促す。SEITOは「愛してるぜMUZE! 絶対世界連れてくから! 俺たちが日本を代表するアーティストになるから!」と野心を剥き出しにする。SEITOの太く響く声が映える曲だ、とライブで聴いてつくづく思った。

次の“MISSION”で8人が再集結し、この日一番の決意が滲んだような強力な歌とダンスで魅せる。SEITOの「見逃すな!」にMUZEは大きなレスポンスで応え、曲の終わり、大写しになった〈MAZZEL〉の文字の前で背中を向けた8人の力強い後ろ姿には〈覚悟〉の2文字が透けて見えた。和楽器の音を取り入れた“DANGER”ではまた火柱が踊り、「前に進め」「ド派手にやろう」「君が思う普通の遥か先を行く」と歌われる歌詞はMAZZELの態度そのものとして受け取った。このあたりのパートは、今回のツアーのなかで特にMAZZELの思想や姿勢を宣言する部分だと感じた。

大音量で響くMUZEの声に迎えられて始まったのは、切り札と言っていい“King Kila Game”。サングラス姿でキメて現れてバースを蹴り、ライムを踏むRYUKIにさらに大きな声が上がる。MUZEも手拍子やジャンプで“King Kila Game”の圧倒的な世界に入り込んでいく。