Brat』でシーンの最前線に躍り出たポップ・アイコンが、次にめざしたのは〈ロック〉。とはいえ、いわゆる直球バンド・サウンドではなく、ギターやロックの精神性が搭載されたローファイ/DIYポップな感触だ。スピリット的にはキム・ゴードン、サウンド的にはヴェルヴェット・アンダーグラウンドやブリーダーズあたりに近いだろうか。彼女を初期からサポートしてきたA. G. クックとフィン・キーンがプロデュースを担当。クローネンバーグ監督がトークを提供し、各界の巨匠がジャケに参加。緻密さや円熟とは対照的な、引き算の美学。各曲が備えた明確な方向性とチャームポイントで一気に聴き手を惹きつける。