2022年に“farewell”という楽曲の断片をSNSにアップロードし、kurayamisakaは鮮烈にリスナーの前に登場した。その後EP『kimi wo omotte iru』(2022年)といくつかのシングルリリースを経て、日に日に熱量が高まる現行インディー/オルタナを象徴するような存在となった彼らが、ついに1stフルアルバム『kurayamisaka yori ai wo komete』をリリースした。

kurayamisakaの音楽は聴く人に、その音楽について語りたくてたまらないと思わせる特別な魅力がある。その淡く儚いサウンドとリリックに、しびれるような轟音ギターに、彼らが有するかつて誰しもがあこがれたオルタナ/ギターロックの先達へのリスペクトに、少なくとも私はヤラれてしまった。

しかし、そこにあるのは単なるノスタルジーではない。kurayamisakaの音楽がいま比類ないほど魅力的なものになっているのは、彼らが〈過去〉を反射鏡とし、目も眩むほどの輝きをもって〈今〉を生きているからなのだと思う。その輝きに少しでも迫ろうと、最新作『kurayamisaka yori ai wo komete』リリースの数日前、kurayamisakaでほぼすべての楽曲の作詞作曲を手がけ、ギターを担う清水 正太郎へ話を訊いた。

kurayamisaka 『kurayamisaka yori ai wo komete』 tomoran/bandwagon/chikamatsu(2025)

 

アジカンの几帳面な音の配置や様式美

――この夏はいろいろな場所でフェスに出演されていましたが、なかでも〈FUJI ROCK FESTIVAL〉は、昨年にROOKIE A GO-GOへ出演し、今年はRED MARQUEEの初日トップバッターを務められました。フジロックはどうでしたか?

「初めての出演だった昨年よりは、ちょっと緊張が和らいだかなと。でも、これが最初で最後かもしれないっていう気持ちでやりました」

――フジロック当日にASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)の後藤正文さんとバックヤードでお会いして、お話をされたと、清水さんがXでポストしているのを見かけました。清水さんにとってアジカンとはどういう存在のバンドですか? 

「自分がバンドミュージックを聴くきっかけになったバンドですね。僕自身はアジカンをかなり几帳面なバンドだと捉えています。縦で見たときの音の配置や、様式美にすごく惹かれることが多いですね。自分が楽曲を作る際にも、その部分が似た癖として表れているかもしれないです。もちろん、ご本人たちがどう意図してるかはわかりませんが」

――本作『kurayamisaka yori ai wo komete』のなかでいうと、“metro”にアジカンの姿を勝手に重ね合わせながら聴いていました。この曲は、具体的にはどのようなリファレンス、サウンドディレクションのもとで制作された楽曲ですか?

「この曲は自分の中でとにかくかっこ良いロックバンド像を詰め込んだ曲になっています。もちろん、アルバムの流れのなかで曲の入り方だとか、全体的な部分でアジカンの影響もあるんですけど、この曲への影響で一番大きいのは、I have a hurtというバンドの音像ですね」

――I have a hurtから受けた音像面での影響は具体的にはどのようなものでしょうか?

「〈塊〉なんですよね、I have a hurtの音像は。音源を聴いても、ライブを見てももちろんそう。そういう部分が、自分の中で今を走り続けているバンドとして、一番かっこ良いなって思います。そのような部分を精神的な指針として作りました」

 

bloodthirsty butchersに対する信念

――〈塊〉というイメージでいえば、『kurayamisaka yori ai wo komete』を初めて聴いたとき、bloodthirsty butchers(以下、ブッチャーズ)を想起する全身を包み込むような轟音を裂いて、突如マキシマムでクラッシュした音がドーンと前面に出てきた瞬間、この1stアルバムでkurayamisakaが次の段階に行ったんだという感覚を受けました。

「『kimi wo omotte iru』を出して、次のまとまった音源を出すとしたらフルアルバムしかないという気持ちはありました。そうしたとき、前作の延長にならないよう、聴いた人が良い意味でも悪い意味でもびっくりするような音像にしたいなと思って、あの音像にしたんです。

前作はとにかく音の隙間を埋めたりだとか、いろいろと考えるよりは出たとこ勝負みたいなところで、自分たちのクセでそのままいってしまった感じだったんですが、今作はよりソリッドというか、ロックバンド然としたかっこ良さが伝わって、受け取ってもらえたら嬉しいなと思って作りました」

――kurayamisakaを聴くと後期ブッチャーズ、特に“curve”、“デストロイヤー”といった田渕ひさ子さんのボーカルがある楽曲を聴いたときと似た感覚を受けます。

「今のkurayamisakaの音像の中でも、後期ブッチャーズ、特に『NO ALBUM 無題』、『youth(青春)』はかなり参考にしているというか、信念、ベースになっている部分が、少なくとも自分のなかでは大きいかなと思ってます」

 

〈6人目のkurayamisaka〉島田智朗とのレコーディング

――“kurayamisaka yori ai wo komete”が先行リリースされたとき、自分がXでたまたま〈Feeble Little Horseの影響とかもあるのかなぁとか思いながら〉と、ポストしたらエンジニアの島田智朗さんから反応をいただきました。島田さんは、kurayamisakaだけでなく、清水さんがギタリストであるせだいや、kurayamisakaのメンバーの阿左美倫平さんが所属しているyubioriの作品などにも携わっていると思います。清水さんは島田さんとどのようにして出会ったのですか?

「島田くんももともとはプレーヤーだったので、対バンきっかけで出会いました。彼がせだいのことを知ってくれていたというのもありましたね。

ワークス的な部分でいうと、せだいはDIYというか、全部自分たちで録音してたんです。それこそ屋外の公園でギターを録音したりとか(笑)。

そこで、せだいのファーストアルバム(『Delirium』)を作るにあたり、やっぱり外部の人と一緒に仕上げたいなっていう思いが強くなったときに、ちょうどその頃、島田くんはtomoranから作品をリリースしているPygmy I’m cricketというバンドのレコーディングをずっとやってたんですよね。あとはyubioriがそれよりも、ちょっと早い時期にファーストアルバム(『yubiori』)を島田くんと一緒に録ってたりだとか。そういう部分で島田くんの音や音像というのがわかってきていたし、元々プレーヤーだった部分で信頼があったので一緒にするようになったという流れですね」

――『kimi wo omotte iru』も島田さんと一緒に録音されていますよね。

「そうです。EPはまず“farewell”を録ったんですけど、最初から〈こういうバンドを始めて、レコーディングしたいからお願いできない? 全部島田くんに録ってもらってるし〉っていう感じですね」

――島田さんとの仕事はどのようなものですか。

「もともと友だちで話しやすい関係というのが大きいです。僕は、彼がkurayamisakaの6人目のメンバーだと思っていて、音録りの段階でかなり打ち合わせたりとか、自分たちが楽曲をどのように表したいのかという部分を、だいぶ理解してくれます。ライブも見に来てくれるので、ライブで感じた印象をどう反映するか、逆にそれからどう離すかとか、そういったことをかなり綿密にやり取りしてくれます。

あとは本当に音楽オタクで、僕らにはない知識だとか情報を必要に応じて取捨選択して僕らにくれたり」

――kurayamisakaの音には、アジカンやART-SCHOOLのようなギターロックはもちろんですが、ウェンズデイやフィーブル・リトル・ホースといった轟音ギターがサウンドのキモになる現行USインディーバンドに対する島田さんによる目配せも内包されているのではないかなと感じています。清水さんは現行のUSインディーをよく聴かれたりするのですか?

「好きで聴いたりもしますけど、島田くんほどディープな感じではないですね。

でも、今どんどん音が良くなってると思ってて。今までだったらハイクラスなところでしかやれなかったことが、良い意味でハードルが下がってるようにも思っていて。それはネットでいろんな情報、集合知が共有されたり、サブスクでいろんな音源が聴けるようになった環境に影響されていると思います。もちろん予算があればあるにこしたことはないですけど、お金がないとすごいことができないという前提がなくなって、良い風潮ができつつあるのかなと思っていますね」

 

過去のCDが僕に燃料を与えてくれた

――少し話が変わりますが、本作全体のコンセプトについてお訊きしたいです。

「コンセプトは初期段階から構想があって、それに沿って曲を作っていったというかたちでした。『kimi wo omotte iru』は2人の学生、少女の人生の一部を切り取ったような作品にしていたんですけど、今回は逆に、いろんな人の人生の一瞬が集まったような一枚にしたいというのと、もっと大きな流れとして人が生まれてから死ぬまでの何かのようなものを音源に残せたらいいなと思って、ずっと制作をしてました」

――今お話していただいた内容は、リリックにも表れているなと思っています。本作のいろいろなところで生と死、〈自分の身体が無くなっていく〉という表現が見られると思います。それはどのような清水さんの、具体的な経験が反映されているのですか?

「制作期間が大体2年くらいだったんですけど、制作中に両親が亡くなったりしたので、そのようなことを意識する部分があったのかなというふうに思います」

――アルバムに添えて、清水さんは〈あなたはどこで私たちを見つけてくれるだろうか。(中略)もしかすると今から20年後かもしれないけど、それでも良い。すべての音源は出会った時が聴くべき時なのだから。再生ボタンは時代を越える〉といった象徴的なコメントを書かれていたと思います。

「僕自身がアルバムという形態にもつ強い思いがあって。僕は愛知県の田舎町の出身で、そこでオリジナルのバンドを組んで活動するのは、かなりハードルが高い状況でした。まあ、文化祭で年に1回やれるぐらいですね。

そのなかで、もちろんくすぶっていくわけなんですけど、バンドへの情熱に絶えず薪をくべてくれたのが、CDたちだったんです。当時は学生で、小遣いの少ないなかで僕がCD、音源と出会う場所っていうのは、中古ショップの500円コーナーとか、100円コーナーという場所でした。そのとき僕が買ってたCDっていうのは、新譜とかじゃなくて、10年、20年、下手したら40、50年前にリリースされた音楽のCDたちだったんです。でも、いつ発売されたかっていうのは全く関係なくて、出会った瞬間に僕にとってはそれが新譜で、時代を超えた出会いが10年、20年後の僕に燃料を与えてくれたっていうことに、すごく感謝をしていて、それを僕も誰かに返したり、循環させていけたらとても素晴らしいことだなと思っています。

だから、今回のアルバムも今すぐにも頭からケツまで通して聴いてほしいっていう願望ももちろんあるんですけど、それとは別の場所で、そんなに急いで見つけてもらわなくても、10年後でも、20年後でも、出会ったときに聴いてくれたら嬉しいんですね。そのときに、いま生まれてないような少年少女たちが、そのときに10年、20年前に作った僕らのアルバムを聴いて、当時10代の僕が感じたような衝撃とか、燃料を受け取ってくれたらそれが一番嬉しいなと思ってこういう文章を書きました」

――私も宮城の田舎出身なので、そのお話には共感できます。たまたま出会ったCDにもかかわらず、この音楽は〈自分の〉音楽なんだって思わせてくれる、前向きな勘違いや想像力って大切だよなと、清水さんのこの文章を読んで考えたりしました。例えば、kurayamisakaの楽曲に、そのような想像力や勘違いのような感覚が落とし込まれている部分があればお訊きできると嬉しいです。

「7曲目に“sekisei inko”っていう曲があって、聴く人が聴けばかなりリファレンスがはっきりとわかる曲になっていると思うんですね(笑)。4つのコードで最初にギターだけ入っていて、そこからバンドインっていう構成にはNUMBER GIRLやニルヴァーナとか、いろんなバンドがあこがれて、挑戦してきた連鎖というものがあると思っています。

きっとこの“sekisei inko”をいろんな人が聴くと思うんですけど、人によってはこのリファレンスだったら、こういう曲だろうというのは、それぞれ違うものになると思っていて。〈なるほど、この構成だな〉と思ってもらえたら嬉しいし、逆にこういう構成の曲を聴くのが、kurayamisakaの“sekisei inko”が初めてだっていう少年少女がいたとしたら、もっといろいろと調べていって、自分たちよりもっと以前に活動していた先人たちのバンドにたどりついてくれたら、それも嬉しいし。もしくは、こういう曲があったから、自分もやってみたいと思ってバンドを組んだりとか。

そういう連なりのなかに、ほんのわずかでもいいから自分もいたい、ということがバンドをやるうえで大きなモチベーションなので、想像力という点ではこの“sekisei inko”が最も顕著に表れた楽曲じゃないかなと」

――さらに、この清水さんの文章からは、自分が作った音楽が誰とも出会えないことに対する恐怖や不安を感じもしますし、必ずしもいま見つけてくれなくても、いつかこの音楽が誰かの手元に届くんだという確信も感じます。

「究極を言ってしまえば、デモを、音源を作って、PCのフォルダに保存して、SoundCloudに上げるだけでいいんですよね、創作って。

でも、社会人になって働きながら活動していくなかで、バンドメンバー、ライブハウス、マネジメントチームと、自分よりも自分を信じてくれる人たちと、たくさん出会ったんですね。そういう人たちと出会ったからこそ、音楽を一度世に出したら、その楽曲たちっていうのはもう自分のものではなく、聴いたそれぞれの人のものになると思うので、〈あとは任せたけど、めちゃくちゃ良いものができてるから見つけてくれよ〉っていう気持ちになったというのはありますね」

――清水さんはSoundCloudのアカウントに、デモや昔の楽曲の断片を置いていたりもしますよね。

「あれは、もともとはメンバー共有用で、〈まあ誰も見ないし〉みたいな感じで個人のアカウントでアップロードしてて。楽曲解説のnote記事にリンクを貼っている曲もあるんですけど、そうじゃない曲もあって、せっかく見つけてくれたから非公開にすることもないかと思っていまだ公開になってるだけですね(笑)」

 

多くの人の人生が交差し、多様な解釈に開かれたアルバム

――昔の楽曲といえば、“ハイウェイ”は内藤さちさんとやっていらっしゃったバンド、アカネノの曲だと思います。昔作った曲を、改めてkurayamisakaでも演奏する意図や考えはどのようなものでしょうか。

「少し後付けチックではあるのですが、このアルバムは、誰かの人生の一瞬が集まった作品というコンセプトだったので、そういった意味では、自分じゃない誰かが作った曲が入ってるっていうのはすごく意味のあることだったなと“ハイウェイ”については思いましたね。

この曲はベースの阿佐美がすごく結構気に入ってくれてて、これがやりたいとなったときに、もちろん作ったのは内藤なので内藤に許可を取って、本人も最初は乗り気じゃなかったんですけど僕は何となくイメージができたので、kurayamisaka用にリアレンジして、仕上げていきました」

――また、“modify Youth”は若者特有の寂寥感や切迫感を繊細に表現したサウンドとリリック、アートワークが素敵だと思います。一方で、この曲はせだいの楽曲ですが、それをkurayamisakaの音楽にリアレンジしていく中でどのようなことを意識されていましたか。

「“modify Youth”という楽曲はですね、もちろん、せだいの佐久間ゲンソウが作った楽曲なんですけど、せだいで演奏する前に、kurayamisakaの内藤と自分、せだいの佐久間とドラムの沼尻で一瞬だけ結成して、すぐポシャったバンドがありまして。そのときに1曲だけあった楽曲が“modify Youth”なんです。

現行の“modify Youth”のアレンジはほとんどそのときのアレンジに近くて、自分はそれを思い出して落とし込んでいるだけですね。もちろん自分の癖みたいなものも少しは入ってると思うんですけど」

――“modify Youth”は、せだいでは佐久間さんが歌っていますが、kurayamisakaでは清水さんが最初に歌い、そこから内藤さんの歌が入ってきますよね。楽曲解説noteでもスーパーカー『スリーアウトチェンジ』について言及されていましたが、スーパーカーが持つあの特有の〈青さ〉を丁寧に表現されてるなと思っていました。この曲の歌を内藤さんだけに任せるんじゃなくて、ご自身が入るというのはどういう意図、考えだったんですか。

「これは大変お恥ずかしながら、さっき言ったもともとのバンドで、佐久間が歌っていたパートを僕が歌っているという(笑)」

――なるほど(笑)。

「なので、きっとこの曲が持っている〈青さ〉は佐久間の〈青さ〉だと思いますね(笑)。佐久間節が効いてるというか。でも、このアルバムの〈色々な人の人生を集めたアルバムにしたい〉というコンセプトからすれば、“modify Youth”があるということは意味がある流れになっていると思います」

――単純に興味があっての質問なのですが、清水さんにとってスーパーカーはどのようなバンドですか。

「もちろん尊敬してますし、好きなバンドの一つでもあります。ナカコーさんのライブを見に行ったことも何回もあるんですよ。でも個人的にはあまり特別に意識したことがないかもしれません。

でも、漏れ出した部分っていうのはきっとあるだろうし、逆にkurayamisakaを聴いてくださった方が、スーパーカーを感じるということは、きっとその人もスーパーカーが好きで繋げている部分があると思って、それはすごく素敵だと思ってます。自分では意識してなかったこの世にはなかった解釈が、聴く人によって生まれるっていうこと自体がすごく尊いと思うので。リリックも音像も含めて、いろんな解釈で聴いてもらえてるのは、すごく素敵なことだと思います」

――例えば、kurayamisakaというバンド名もそうですけど、ローマ字で日本語を表現するっていう記号の使い方に、スーパーカーやブッチャーズの楽曲名のつけ方を想起したりもしていました。

「小文字のローマ字で日本語を表現するのには、明確なリファレンスがあって、田渕ひさ子さんのEP『note wo tojite』の存在が大きいですね。10年前ぐらいにリリースされた作品だと思います(リリースは2015年)。単純に日本語を小文字のローマ字にしてるのが良いなっていうか(笑)。

あとは日本語が読めない海外の人でもタイトルがわかるのが良いなと思ったっていうのは意識しましたね」

 

音源が完成形じゃなくてもいい、ライブで別の姿を見せてもいい

――ライブの話をすると、ライブで観るkurayamisakaと音源のkurayamisakaには距離がある感覚があります。ライブの方が音源よりも、アグレッシブで情感的というか。本作にも、そのライブ的要素が内包されているとも感じていて、これまでたくさんのライブに出演された経験などが、本作に落とし込まれているのであれば、どういう側面でしょうか。

「全体的にそうだと思います。『kimi wo omotte iru』を作ったときには、ライブもしてなかったし、レコーディングをしてから初めてライブをやって、2本目のライブがレコ発だったので。だから、『kimi wo omotte iru』と比べるとまるっきり違うと思いますね」

――ライブだと、特に“cinema paradiso”は音源と比べても非常にアグレッシブで印象的です。内藤さんのボーカルも感情が漏れ出るような様子になっているというか。やはり、ライブでの大胆さのようなところは意識されているのですか。

「音源通りにはできないタチなんですよね。もう、いっそのこと笑ってほしいみたいな感じでやったりしてますね。人によってはがっかりする人もいるだろうけど、せっかくライブを観に来てくれてるので、せめて何か満足して帰っていってほしいなと思って。

内藤のボーカルについては、音源だと抑揚のない感じをダブリングしたりして目指しながら録ったりしているんですけど、ライブでは内藤にとって一番歌が映えるような歌い方をしてもらっています。それもライブを行うなかで、見つけたスタイルですね」

――少しシンプルな質問をしたいのですが、楽曲ってどこから作り始めるのでしょうか。

「イントロが一番多いですね。僕の価値観ですけど、イントロとAメロが楽曲の8、9割ぐらい大事だと思って、イントロというAメロを作ってからそのあとの展開を考えてます。イントロがかっこ良かったら曲もかっこ良いですし。あとは、頭のなかでざっくりとオケを作ってから歌メロを考えてますね」

――当初の想定から、本作の制作をしていくなかで変化していった楽曲というものもありますか。

「180度変わった曲はないんですけど、ライブでやっていくことで、どんどん良くなっていった曲もあって、特に3曲目の“sunday driver”はライブを重ねるたびにどんどん良くなったなって思います。そういう意味ではアルバムの楽曲の未完成な部分っていうのも、たくさんあるかもしれないです。これからライブを重ねて良くなっていくのかなみたいな。

僕自身は音源が、その楽曲の100%の完成じゃなくていいというか、ライブでもっと別の姿を見せたり、そういうのは全然あっていいんじゃないかって思っています。それこそNUMBER GIRLの“OMOIDE IN MY HEAD”の原曲を聴いて、すごくびっくりしたり。聴いたときに〈なるほど……〉みたいな(笑)」

――わかります(笑)。“OMOIDE IN MY HEAD”はライブ音源特有の良さがありますよね。ライブの話で言うと、本作ではフィジカルに初回特典として初ワンマン公演のライブ盤をつけていますよね。

「あれはせっかく録ったというのと、島田くんもミックス、マスタリングをしてくれて、全部良い音で録れたのでつけました。なかには初々しい曲もあれば、すごいミスってる曲もあります(笑)。それもノーカットで載せてるので、あとで振り返ったときに〈ウワ……ヤバ……〉みたいな感じも出てくるかもしれないですね。

でも、僕もあこがれているバンドがミスしてるライブに対して仲間内で〈あれヤバいよな(笑)〉とか、そういう楽しみ方をしたりしてるんで、恥ずかしいんですけど、それも含めて楽しんでほしいですね」

――具体的にどこで、どうミスってるんですか……(笑)。

「“modify Youth”の1サビ、ギターだけになる部分で、コードがものすごい迷子になって。内藤が半笑いでサビを歌っているみたいな(笑)。 でもそれも包み隠さず載っけています」

――そのようにライブを重ねていく中で、バンドに変化はありますか。

「kurayamisakaは活動が行き当たりばったりというか、やってみたらこっちの方が楽しいとか、もっとこうしたくなってきたみたいなことが多いバンドなので、最初はライブもあまりやるつもりじゃなかったけど、どんどん増えてきて。だったらもっとかっこ良いライブをしたいっていう気持ちが強まってきてますね。

いまはPAさん、ローディーさんのようにライブにいろんな人が関わってきてくれていることで、客観的に自分たちのことを見られるようになってきていると思います。ライブは今、どんどん良くなってきてると思うので、これからもみんなでやっていきたいですね」

 


INFORMATION
タワーレコード × kurayamisakaコラボキャンペーン

■タワーレコード × kurayamisakaコラボポスターを掲示! ※終了

■kurayamisaka直筆サイン入りポスターを応募抽選で10名様にプレゼント! ※終了

■タワーレコードオリジナル特典ステッカーを配布

kurayamisaka『kurayamisaka yori ai wo komete』をお買い上げのお客様に先着で、オリジナル特典ステッカーを差し上げます。

【対象商品】
2025年9月10日発売
kurayamisaka/kurayamisaka yori ai wo komete(TMN011/TMN012)

■タワーレコード限定『kurayamisaka yori ai wo komete』発売記念フリーペーパーを配布!
kurayamisaka『kurayamisaka yori ai wo komete』リリースを記念して、本作に込めた思いなどに迫る記事を掲載したフリーペーパーを配布いたします。

【対象店舗】
タワーレコード全店
※休業および改装中の店舗、オンラインを除く

【配布期間】
2025年9月9日(火)~なくなり次第終了
※テイクフリーですので、ご自由にお持ち帰りください

詳細ページ:https://tower.jp/article/feature_item/2025/09/02/0702

 

RELEASE INFORMATION

kurayamisaka 『kurayamisaka yori ai wo komete』 tomoran/bandwagon/chikamatsu(2025)

リリース日:2025年9月10日(水)

■LP(A式ダブルジャケット)
品番:TMN-011
価格:6,200円(税込)

■CD(スリーブケース)
品番:TMN-012
​価格:3,500円(税込)

※初回生産分のみボーナスライブCD『kurayamisaka tte, doko? #4 -はじめての単独公演編-』付き(LP/CDともに)

TRACKLIST
1. kurayamisaka yori ai wo komete
2. metro
3. sunday driver
4. modify Youth
5. nameless
6. evergreen
7. sekisei inko
8. weather lore
9. ハイウェイ
10. theme (kurayamisaka yori ai wo komete)
11. jitensha
12. あなたが生まれた日に

 

LIVE INFORMATION
kurayamisaka tte, doko? #6
「くらやみざかより愛を込めてツアー」

2025年9月27日(土)宮城・仙台 FLYING SON ※終了
開場/開演:17:30/18:00

2025年10月4日(土)北海道・札幌 BESSIE HALL
開場/開演:17:30/18:00

2025年10月11日(土)福岡・福岡 Utero
開場/開演:17:30/18:00

2025年10月24日(金)愛知・名古屋 CLUB QUATTRO
開場/開演:18:00/19:00

2025年10月25日(土)大阪・梅田 CLUB QUATTRO
開場/開演:17:00/18:00

2025年11月9日(日)神奈川・川崎 CLUB CITTA’
開場/開演:17:00/18:00

ticket:4,500円(税込)
https://eplus.jp/kurayamisaka/

 

kurayamisaka tte, doko? #7
「くらやみざかより愛を込めてツアー2」

2026年5月9日(土)北海道・札幌 chikamatsu
2026年5月30日(土)福岡・福岡 LIVE HOUSE CB
2026年6月13日(土)愛知・名古屋 JAMMIN’
2026年6月14日(日)大阪・難波 Yogibo META VALLEY
2026年6月25日(木)東京・恵比寿 LIQUIDROOM
2026年7月11日(土)宮城・仙台 MACANA
*全箇所2マンライブ/ゲストアーティストは後日発表
ticket:5,000円(税込)
*オフィシャルチケット先行は2025年10月13日(月・祝)23:59まで
https://eplus.jp/kurayamisaka7/

 


PROFILE: kurayamisaka
kurayamisakaは2022年に東京・⼤井町で結成された5⼈組ロックバンド。2000年代のオルタナティブロックとJ-POPが無邪気に混ざり合ったかのような楽曲によってファンが急増中。2022年に発表したオリジナル曲“farewell”は⽿の早いリスナーの話題を集め、EP『kimi wo omotteiru』は国内のみならず海外でも⾼く評価された。主催の公演はすべて即⽇ソールドアウトを記録しつづけ、英メディアNMEの〈The NME 100: Essential Emerging Artists For 2025〉に⽇本⼈アーティストで唯⼀選出されるなどネクストブレイク最有⼒バンドとなった。2025年、〈FUJI ROCK FESTIVAL ’25〉をはじめ数々の夏フェスに出演。9月10日に満を持して1stフルアルバム『kurayamisaka yori ai wo komete』をリリースした。