最強のJフュージョン到来!
そのレコーディングの秘密に迫る
昨年は結成20周年という節目に、熊谷徳明(ドラムス)、須藤満(ベース)、佐々木秀尚(ギター)という鉄壁のメンバーに、空席であったキーボードに小野塚晃をゲストに迎えたアルバム『BUILD UP』を発表した、実力派フュージョン・バンドTRIX。そして今、前作より1年3ヶ月ぶりとなるニュー・アルバム『CHANCE』が届いた。今回も小野塚晃が全面的に参加し、さらにパワーアップ。そんなTRIXの新作について、リーダー/ドラマーでありメイン・コンポーザーの熊谷徳明にお話を伺った。

──作曲面で何か変化はありましたか?
「21年目、22枚目のオリジナル・アルバムですからね。どうしてもマンネリ化してしまうんですよ。これまでのような曲はすぐに作れるんですが、自分としてはやっぱり面白くない。そんな葛藤をくぐり抜けて出来たのが1曲目“ARISTOTELES”。これまでのJフュージョンにこのタイプの曲はなかったはずです」
──ドラマーとして、新しい試みはありますか?
「初期のTRIXではあらゆるテクニックをぶち込んでやろうという意気込みで演奏していました。フュージョンにはそういう面白さもありますからね。それが7~8枚目あたりからドラムの技巧的なところを少し減らして、ポップ寄りへ移行していきました。ところが前作からの小野塚さんのプレイに刺激されて、またテクニックをたくさん入れてやろうと思ったんです(笑)。だから今回は曲中のドラムソロ、多いですよ。ドラム小僧には喜んでもらえると思います。僕も楽しかったです」
──完全リモートで行われるTRIXのレコーディングについて教えてください
「普通、バンドのレコーディングは全員でリズムトラックを数テイク録って、その中のベストテイクにダビングして作っていきます。ところがTRIXのレコーディングは一同に会することのない完全なリモートで行われます。その方が自宅で好きな時にじっくりと自分のプレイを練ることができてやりやすいんです。僕の曲なら生ドラムと打ち込んだ仮のバックトラックに合わせて各自が自宅で自分のパートを録音します。それらを最初に全部ミックスしたときは、まあ驚きますね。さすが百戦錬磨の皆さんだけあって、曲中のメリハリ、ダイナミクスの変化、それらがしっかり調整されていて、合わせた時に曲として成り立っているんです。想像して予測を立てながら演奏してるんですね。CDを聴いていて、このバンド感溢れる演奏がバラバラに録音されていたなんで信じ難いと思いますよ。こんなやり方をしているバンドは他にないでしょうし、上手いバンドであっても出来るとは限らない。TRIXならではの磁場があって、全員をまとめているとしか思えないです」
──70~80年代のフュージョンというジャンルの勢いを2025年版としてブラッシュアップしたようなアルバムですね
「小野塚さんが入ったことで、Jフュージョンの王道を踏まえた上でのバンドのヴィジョンがはっきり見えてきたんです。全エネルギーを注いだ、納得のいくアルバムです。来年4月中旬以降にレコ発ツアーも予定してますので、宜しくお願いします」
TRIX
現メンバーは熊谷徳明(ドラムス)、須藤満(ベース)、佐々木秀尚(ギター)。2004年結成。熊谷徳明(元CASIOPEA)と須藤満(元T-SQUARE)はオリジナル・メンバー。同年のデビューアルバム『INDEX』以来毎年コンスタントにアルバムをリリースし、文字通り日本のフュージョン・シーンの最前線を走り続けるスーパーバンド。その卓越した演奏テクニックと、コミカルなライヴ・パフォーマンスとのギャップも人気の秘密である。
INFORMATION
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