米津玄師のバトンを受け取ったHANAが歌う“Cold Night”
そんな一言では片づけられない2人の関係性を、米津玄師は“BOW AND ARROW”という曲で見事に表現した。アニメ第1期のオープニングテーマである同楽曲は、原作ファンだった米津がアニメ化に際して逆オファーするような形で制作した曲。自身の立場や年齢的にいのりではなく司サイドに立った米津の歌詞は、〈人の成長そのもの〉を描いた「メダリスト」の作品世界と強く共鳴した。
そして米津のバトンを受け取り、アニメ第2期のオープニングテーマを務めるのがHANAだ。2025年の「NHK紅白歌合戦」で米津のパフォーマンスにサプライズ登場したことも話題の彼女たちだが、「メダリスト」の新たな主題歌を担当すると聞いたときは驚いた。と同時に、中部ブロック大会が描かれる第2期にはピッタリだとも思えた。HANAはオーディション番組を経て選ばれた7人であり、その出自は、同じ競技においてライバルであり、また仲間でもあるといういのりたちにも通じるところがある。
HANAは第2期オープニングテーマの“Cold Night”について、〈どれだけ転んでも何度だって 立ち上がって突き進めば絶対夢は叶うと 信じてるし私たちHANAはそんな人たちの 背中を全力で押していきたいと思っています〉とコメントを寄せている。すでにラジオなどではフルサイズ解禁されているが、ギターリフと7人のボーカルが並走するミドルチューンはどこかU2の“Where The Streets Have No Name”を連想させる。HANAが“Cold Night”で「メダリスト」とどのように共鳴するか、アニメの放送が今から楽しみだ。
最後に、アニメ第2期で登場する新キャラクターについても軽く触れておきたい。八木夕凪などいのりのライバルとなる選手たちも魅力的だが、おそらく「メダリスト」ファンであれば岡崎いるかの登場に歓喜しているはず。フィギュアスケート連盟が選出する強化選手Aの1人であり、将来が期待される高校生スケーターだが、実は彼女を巡る物語は競技の明暗を読者に伝える上で非常に重要となってくる。また、今後いのりにとっても大切な存在となっていくだけに、彼女には特に注目しておいてもらいたい。
「メダリスト」は〈人の成長そのもの〉を描くとともに、フィギュアスケートの生々しい現実も丁寧に描いている。その点については、アニメでモーションキャプチャーを担当した鈴木明子(鈴木は振付も担当)と本郷理華のインタビュー映像を見てもらえばより伝わるだろう。 アニメ第2期、そして2027年に控える劇場版へと続く「メダリスト」の物語は、きっとあなたの心を熱くさせるはずだ。
