
「アイカツ!」曲のセルフカバーは〈穏やかじゃない〉?
――ワルキューレではもう一曲、先ほど言及された“僕らの戦場”も歌っていらっしゃいます。
「実は、『マクロスΔ』で最初に書いたのが“僕らの戦場”なんです。気合いを入れて書いた曲ですし、ボーカリストとして私の魅力を表現できる曲だと思ったのでカバーしました。
歌いたかった曲はほかにもいっぱいあるんです。“りんごのうた”も“ALIVE〜祈りの唄〜”も大好きでライブでカバーしているので、第2弾に収録したいですね」
――“僕らの戦場”を歌ってみていかがでしたか?
「難しい!しかないですね(笑)。加藤さんの曲は難しいんです。ハーモニーがすごく綺麗に構成されているけど、コーラスが複雑で、そこにいくんだ!?みたいなメロディラインもあったり。歌いこなせば楽しいので、一生懸命向き合って練習しました」
――3曲目は“スタートライン!”です。僕も「アイカツ!」が大好きなので、TRUEさん版を聴けて嬉しかったです。「アイカツ!」って、対象年齢層的に子ども向けな部分があるじゃないですか。
「そうですね。子ども向け、かつ紳士淑女向け、みたいな(笑)」
――まだ幼い子どもに届けることも意識しての作詞は新しい挑戦だったのでは、と思うのですが。
「新しい挑戦でした。でも、とにかく私は本っ当に『アイカツ!』が好きだったもので!」
――どこに惹かれたんですか?
「スポ根なところですね。1期のオープニングテーマ“Signalize!”は畑亜貴さんが作詞されていて、女児向けアイドルアニメの曲なのに辛辣な歌詞だったことに衝撃を受けて。夢を見つづけることの辛さをキラキラしたディアステージのアイドル(STAR☆ANIS)が歌っているなんて、どういうアニメ!?と思って見はじめたら、想像以上に超スポ根で、まっすぐで。アイドルアニメってこんなに熱いんだ!?って恋してしまって、それからずっとハマって見ていました。
『アイカツスターズ!』のお仕事は先ほどの経緯で頂いたんですけど、初代『アイカツ!』で畑さんとこだまさおりさんが作った世界観があるので、私が書くのであれば私らしく、とことんまっすぐ青臭い私のまま綴れたらなって考えていました。なので、〈夢は見るものじゃない 叶えるものだよ〉って、自分へのおまじないじゃないけど、そう言いつづけられる私でいられるように、と思って書いた曲です」
――そんな曲をセルフカバーされて、いかがでした?
「どう歌おうかすっごく悩んだんです……」
――歌声のキラキラ感が素敵でした。
「ありがとうございます。そこにいちばん気をつけました。子どもたちに届く声色を意識したので、なんとか可愛らしく表現できたんじゃないかなって」
――いや~、TRUEさん版の“スタートライン!”は自分にとって本当に……。
「〈穏やかじゃない〉ですか?」
――「アイカツ!」のキャラクター霧矢あおいの口癖ですね(笑)。さすが、いい返しをありがとうございます!
ステージで戦う武器がひとつ増えた
――続いて、“Step Up!”は水瀬いのりさんの曲です。
「選んだ理由はただひとつ、本当にこの曲が好きだから! 制作している当時から、〈この曲、私も歌いたい~! 自分の曲だったらいいのに〉なんて思っていたぐらい好きで。書いているときもすっごく楽しかったです。
こういうロックで元気な曲って、水瀬さんの作品では少し珍しいじゃないですか。フックになっていて素敵だなって、ライブで盛り上がっているのを見て思いました」
――ご自身で歌ってみてどうでしたか?
「めっちゃ嬉しかったです! 想像以上に誰でも盛り上がれる曲だって実感できて。参加型の曲というか、〈One Two Three Four〉ってカウントもすぐ覚えられますし。私が最初にセルフカバーしたのが〈京 Premium Live〉というイベントで、初めて聴いたであろう方もたくさんいたと思いますが、会場中大盛り上がりで。〈いのりまち〉の町民(水瀬いのりのファンクラブ名およびファンネーム)の方も初見の方も喜んでくださったと思います。それは、ひとえに曲の力だなって。今回セルフカバーして、ステージ上で戦う武器がひとつ増えた感覚です」
――次が“花ざかりWeekend✿”という「アイドルマスターミリオンライブ!シアターデイズ」の曲です。それこそ「ミリオン」ではたくさんの曲を書いていらっしゃいますね。
「この曲は『ミリオン』の後期、『シアターデイズ』に入ってからの曲なんですけど、想像以上にお客さんに愛していただいた曲になりました。
曲調にハロプロ(ハロー!プロジェクト)みがあるんですよね。私たち日本人って、全員ハロプロが大好きだと思うんですよ! 魂のなかにハロプロ愛が宿っていて、取り除くことができないんです。ああいう曲調って日本人のなかにあるものだと思います」
――ディスコ歌謡的な曲調ですよね。
「まさに! そのハロプロイズムが刺さりました。それこそモーニング娘。さんがデビューされたのは私が小学生の頃で、自分のなかのアイドルソングの芽生えや目覚めを感じたのがモー娘。さんなんです。なので、“花ざかりWeekend✿”は楽しく書かせていただきました。
私は音楽にしがみついて、〈絶対やめないぞ〉と思って生きてきたんです。それこそ〈止めない勇気こそ強さ〉(“サウンドスケープ”の歌詞)と思って、ここまでやってきました。実は、密かにOLをやっていた時代がありまして、そのときの経験が生かせる曲だったことも大きくて」
――この曲のテーマはOLの週末ですものね。
「そう、OLさんの華金がテーマでした。当時の自分への応援ソングじゃないですが、一生懸命働いて今を生きる人たちのアンセムになったらいいなって。〈平日頑張って働いているから、金曜の夜ぐらい好きなことや楽しいことをしようぜ〉って肯定してあげられる曲になればいいなと思って書きました」
――原曲は4Luxuryという4人組ユニットが歌っていますが、お1人で歌うのは大変でしたか?
「メインのメロディラインは楽しく歌えたんですけど、セリフが難しくて(笑)。〈お疲れ様です~〉とか、セリフがちょこちょこ入っているので、そのハードルが高かったです。ディレクターさんも〈無理してやらなくてもいいんじゃないですか?〉と言ってくださったんですが、〈えっ、やりたいです! 練習させてください!〉とお願いして。声優さんの表現力が素晴らしくて真似できないので、私なりのOL時代を彷彿させる曲になればいいなと思い、自分のなかでのムカつく後輩になりきってセリフを言いました(笑)」