アニソンあるあるアレンジを全部やってみよう!
――川田さんが心境を新たに制作した第1曲目が“一生仲仔”とのことですが、この曲はどのような着想から作り始めたのでしょう?
川田「解散云々の話が出る前から、アニソンっぽさとアイドルっぽい感じを掛け合わせた曲をバンドでやったら面白いんじゃないかなと思っていたので、アイデアのストックがあったんです。タイアップの話をいただいたときに、せっかくやからこれをちゃんと作りきりたいなと思ったんですよね。アニソンあるあるアレンジを全部やってみよう!ということで、途中で3拍子を入れてみたりしました」
あんどりゅー「“一生仲仔”は羽撫子のやりたいアレンジのイメージが最初からしっかりあったんです。〈ここの部分はこう叩いてほしい〉としっかり言ってもらったので、それに忠実に叩いていって。シンコペーションがアニソンらしい爽快感を出していると思います」
さっちゅー「ベースもデモが送られてきた時点で完成してたんです。これはこのまま使ったほうが曲の統一感も出るし、楽しいんじゃないかなと思って、ベースもそのまま使わせてもらいました」
川田「ZOCの“チュープリ”とか、CUTIE STREETの“かわいいだけじゃだめですか?”みたいな、キャピッとした曲をイメージしてました。でもほんま、タイアップって大変ですね(笑)。〆切に間に合うように作ってたんですけど、急遽提出日が早まって」
――それは大変。ただでさえコンポーザーがひとりになって初めての制作なのに。
川田「ライブの楽屋でも脇目も振らずにずっとひとりでパソコンでDTMソフトいじって、対バンの先輩に質問してみても〈頑張って〉くらいしか言われへんくて(笑)。わたしのデモができるまでの間に、あんどりゅーに〈こんな感じの要素を入れたいと思ってる〉ってリファレンス曲をとにかく送って」
あんどりゅー「この曲はずっとバタバタしてますけど、それは実際に羽撫子がバタバタしてたからやと思います(笑)。曲の頭で〈君と好きなものが同じだったんだ!〉と歌い出すのも、提出が早まって急ピッチで制作していたときに急遽追加されたものなんです」
川田「これはバイト中にふと〈こんなんで始まったらええやん!〉〈歌い出しで始まるのとかめっちゃアニソンあるあるや!〉ってひらめきました(笑)。それこそDAWでデモにする前の弾き語りは、大学で録ったんです。生活のなかでずっと“一生仲仔”のことを考えてて、頭を休める時間もなくて、ずっとわけわからんくて、もう助けてほしいねんけど~!みたいな(笑)! だいぶピリピリしてたと思います」
――その背景を聞くと、歌詞の深みも増しますね。アニメの登場人物の友情が描かれていると同時に、三四少女のメンバーやファンの皆さんへのメッセージとしても響く、胸が熱くなる内容に仕上がっていると感じました。
川田「タイトルもアニメの内容を踏襲しながら、3人体制になって初のEPで、メジャーデビュー作でもある三四少女の思いも感じられるワードになったと思っています。今はY2Kや平成ギャルがリバイバルしてるし、自分がちっちゃい頃にリアルタイムで流行ってた文化やから遠いカルチャーではなくて。あと三四少女と同じく漢字4文字にしたかったんですよね。漢字ばっかり並んでるのがおもろいなって(笑)。その条件がいちばんしっくりくる言葉が“一生仲仔”でした」
――混乱を抱えながらも必死に様々な危機を乗り越えて初めて新体制で楽曲制作をして、それが初タイアップ曲かつメジャーデビューEPの表題曲になって、おまけにタイトルが“一生仲仔”とは。漫画にしたいくらい青春ですね。
川田「ほんま必死でした(笑)。でも最初にこの曲の制作をやり遂げられたからこそ、ひとりでもやれるのかなとちょっと自信にもつながって。解散とかしなくてもいいのかもなと思えました」