現代古楽界の重鎮フィリップ・ピエルロ率いるリチェルカール・コンソートによる〈Lagrime(涙)〉と題されたこのアルバムは、タイトル通り、悲しみに暮れる聖母マリアの涙をテーマに、サンチェスの“スターバト・マーテル”やメールラの“子守歌による宗教的カンツォネッタ”などの17世紀の独唱曲と同時代の器楽合奏曲で構成されている。ソプラノのセリーヌ・シェーンの硬質な美声にリチェルカールの名手たちの圧倒的な技巧と表現が合わさり、否が応でも聴き手をこのアルバムの世界に深く入り込ませる。わが子イエスを失う聖母の痛切な思いが突き刺さる圧巻の演奏!