音楽創作活動休止を宣言したロバート・ワイアットの自選ベスト・アンソロジー盤が完成。ソフト・マシーン、マッチング・モール、ソロ、そして数多くのセッション参加曲で構成。型にはまらないポップ・ミュージックを志した50年前のカンタベリーの若者が、随分若い時代に次々と不幸な出来事(バンドのジャズ・ロック路線から脱落しバンドを解雇されて間もなく事故で車椅子生活を余儀なくされる)に見舞われながらも、その後半世紀にも渡りその風変わりで独創的なスタイルと自由な創造を手放さなかった事に素直に驚くべきだろう。青春時代の一幕が、人の一生を決めてしまう事って、ほんとにあるんだね。