AppleのCMソング“Kiki”で注目されたカメルーン出身の男性歌手によるこの日本デビュー作は、前情報なしで向き合うと国籍不明の不可思議ポップ盤だ。歌の節回しなどにアフロ・ポップの土着性を漂わせ、フォーキーでありながらもパリ的な洒脱さがあり、弦楽器を用いた曲ではチェンバー・ポップ風の雰囲気も見せる。聴き心地は優しくもあり、楽しくもあり、癒されもするというもの。とぼけた感じの歌声がクセになる。