スコット&リヴァースの活動も大歓迎だけど、やっぱりウィーザーが聴きたい!というファンに朗報。4年ぶりとなる本隊のニュー・アルバム『Everything Will Be Alright In The End』は、94年の通称〈Blue Album〉と2001年作〈Green Album〉を手掛けたリック・オケイセックにプロデュースを委ね、本来の〈らしさ〉を追求したような快作となっている。もちろん、お得意のエモいナンバーに加え、絶妙な転調で新境地を思わせる曲もあり、全体的に抑え気味のトーンながら聴き応えは十分。メタル愛に溢れたリヴァース・クオモのギター・パートも聴きどころだろう。
そんなウィーザーの新作と併せてチェックしたいのが、初代ベーシストのマット・シャープ率いるレンタルズの、実に15年ぶりとなるニュー・アルバム『Lost In Alphaville』だ。ムーグの音色が特徴的なチェンバー・ポップ/パワー・ポップは健在。ブラック・キーズのパトリック・カーニーやルシウスの女性シンガー2名らサポートの豪華さに加え、今年も彼らを〈NANO-MUGEN FES.〉に招いた後藤正文(アジカン)のレーベルから日本盤が出ることも、いかにマットが同業者から愛されているかを窺わせる。