インタビュー

再来日控えるリー・リトナー、70~80年代のようなアグレッシヴなギター・サウンドで自身の楽曲再演した新作の秘密を語る

最新のRITワールドは、70~80年代を彷彿させるアグレッシヴなギター・サウンド

(C)Toshi Sakurai

 

 自己のバンドを率いて第14回東京JAZZに出演したリー・リトナー。ニュー・アルバム『ツイスト・オブ・リット』をリリースしたばかりでもあり、会場となった東京国際フォーラム(ホールA)では最新のRITワールドを披露してくれた。さらにフォープレイのステージにラリー・カールトンとともに登場し、現メンバーであるチャック・ローブを含めた歴代ギタリスト3人の揃い踏みというサプライズも用意してくれた!

 さて、数々の名曲を彼ならではの解釈でカヴァーする“ツイスト” シリーズの第4弾は、これまでの彼自身のオリジナル楽曲にフォーカスした作品だ。

 「今、多くのアーティストが70年代を振り返っているよね。そうやって皆、あの時代からアイデアを得ている。これがツイスト・シリーズを始めたきっかけなんだ。ただ、今年は僕のソロ・デビュー作『ファースト・コース』のレコーディングから40周年なので、素材は自分自身の曲。選曲の基準は必ずしも有名な曲というのではなく、再演すれば面白くなりそうな曲をピックアップしたんだ」

LEE RITENOUR A Twist Of Rit ユニバーサル(2015)

 東京JAZZのコンサートと同様に、ニュー・アルバムでは70~80年代を彷彿させるアグレッシヴなギター・サウンドを聴くことができる。 

 「90年代以降、僕はピュアなギター・サウンドを求めてきたんだけど、昔のレコードを聴き直してみると、結構エフェクト・ペダルを使っていたなあと思ったりして…(笑)。それで新しいボードを組んで、ちょっとレトロでちょっとモダンなサウンドを作ってみた。CDにボードの写真が載ってるだろ? ギター・アンプも70年代タイプのカスタム・アンプを使ってるんだ」

 とてもエネルギッシュなバンド・サウンド。そして豪華なゲスト陣。

 「スタジオ録音だけど、98%はライヴ録音に近い一発録りだよ。皆が一緒にやるエネルギーを捉えたかったんだ。若いリズム・セクションの起用はフレッシュなアプローチだったし、デイヴ・グルーシンパトリース・ラッシェンポリーニョ・ダ・コスタといった古い友人たちも参加してくれた。タイトル曲《ツイスト・オブ・リット》では、ワー・ワー・ワトソンデヴィッド・T・ウォーカーにも来てもらったんだ。昔、バリー・ホワイトのレコーディングなんかでよく一緒に仕事してたから、懐かしかったよ」

 キーボードとコ・プロデュースを担当したジョン・ビーズリーの存在も大きい。

 「彼の仕事がこのアルバムの鍵を握っていると言ってもいい。彼とはもう25年くらい一緒にやっているから僕をよく理解しでくれているし、そのうえで新しいアイデアを加えてくれたんだ。オリジナルのときと同じようにまたデイヴ・グルーシンと僕が全てやったんじゃ、ツイスト(ひねったり)やフリップ(はじいたり)が出来ないだろ?(笑)」

 ギターの演奏だけでなく、音作りの作業まで全てをひっくるめて出来上がるのがリー・リトナー・サウンドである。 

 「僕はスタジオでたくさんの優秀なアレンジャーやプロデューサーと仕事をしてきた。そのうちにアレンジやプロデュースという作業が、僕のサウンドの一部となっていったんだ。中でも商業的に大成功を収めた『RIT』(1981年作品)は、自分がプロデューサーであることを意識する転機になったと言える。僕のサウンドを構成する要素は、作曲、編曲、プロデュース、ギター演奏、そして敢えてもう一つ加えるならギターのサウンド・メイク、この5つだね」

 最後に、長いキャリアの中で変わらないモノ、そして数多く訪れた日本の印象は?

 「音楽ビジネスは大きく様変わりしたけど、演奏すること、アルバムを作ることに対する僕の情熱は変わらない。僕はアルバムを作る作業が大好きなんだ(笑)。特に日本のファンはとても熱心に聴いてくれるから、やり甲斐がある。これまで世界中を演奏して回ったけど、日本と日本のお客さんが一番好きだよ。いつも応援してくれてありがとう。心からお礼を申し上げたい」

 

LIVE INFORMATION
リー・リトナー&デイヴ・グルーシン
○11/3(火)1st 17:00開演/2nd 20:00開演 
○11/4(水)11/5(木)1st 19:00開演/2nd 21:30開演 
会場:ブルーノート東京
出演:リー・リトナー(g)デイヴ・グルーシン(p, key)メルヴィン・デイヴィス(b)ウィル・ケネディ(ds)

かわさきジャズ2015 
リー・リトナー・スーパー・セッション

○11/21(土)17:00開演 
会場:ミューザ川崎シンフォニーホール
出演:リー・リトナー(g)ネイザン・イースト(b, vo)ジョン・ビーズリー(p、key)マーカス・セザール(perc)ウェス・リトナー(ds)
スペシャル・ゲスト:イヴァン・リンス(p、key、vo) 国府弘子(p)ノア・イースト(p)
leeritenour.com/

リー・リトナー&フレンズ  
featuring イヴァン・リンス、ネイザン・イースト、ジョン・ビーズリー、マーカス・セザール、ウェス・リトナー
○11/23(月)1st 17:00開演/2nd 20:00開演
会場:ブルーノート東京
www.bluenote.co.jp/

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