67年7月31日から82年7月31日までの15年間に渡り続いたTBSラジオの人気深夜放送。この番組を当時の若者がどのような思いで耳を傾けていたのかを資料ではなくダイレクトに関わった聴き手側と制作者側への丹念な取材結果を中心にまとめたのが本書である。受け身ではなく聴取者自身が番組の内容や構成に積極的に参加していく(投書や電話という形で)画期的なスタイルがあればこその圧倒的な人気であり、かつ長期に渡り放送が継続された秘訣であった事が本書を読めばよく理解出来るはずだ。深夜の闇の向こう側に息をこらして高揚した気持ちを抱えている仲間たちの存在をみんな確信していたのではないだろうか。