カマシ・ワシントン『The Epic』、ニーボディ&デイデラス『kneedelus』など、近年は拡張的なジャズ・アルバムのリリースが目立つブレインフィーダーから、新たな才能が名乗りを上げる。それが、ファースト・アルバム『Fool』を5月13日にリリースするオランダ人トラックメイカーのジェイムスズー(Jameszoo)。現在、同作より“Flake”の音源が公開中だ。
ジェイムスズーことミッチェル・ヴァン・ディンサーは、妄想のなかを彷徨うような電子音とスリリングな生演奏が組み合わさった自身のサウンドを、〈ネイティヴ・コンピューター・ジャズ〉と形容している。彼はこの『Fool』のレコーディングに際して、スティーヴ・キューン『Steve Kuhn』(71年)、アーサー・ヴェロカイ『Arthur Verocai』(72年)といった作品を繰り返し聴いていたそうで、この2人の伝説的ミュージシャンがレコーディングに参加しているのも大きなトピック。さらに脇を固めるミュージシャンとしては、ご存知サンダーキャット(ベース)や、ホセ・ジェイムズやフライング・ロータスを筆頭に幅広い活躍を見せているリチャード・スペイヴン(ドラムス)を筆頭に、ニルス・ブロース(ピアノ)、ジュリアン・ザルトリウス(ドラムス)、ラファエル・ヴォノーリ(ベース)、ジョン・ダイクマン(サックス)といった実力者が集結している。
2000年代後半にDJとしてキャリアをスタートし、2011年の7インチ“Leaf People”や2013年のEP『Jheronimus』など、これまでもディープな音源をリリースしてきたジェイムズーだが、今度のアルバムは彼の評価を一変させてしまうのではないか。大いに期待したい!
※3月23日追記
ブレインフィーダーからリリースされるジェイムスズー『Fool』とニーボディー&デイデラス『Kneedelus』の2タイトルが、5月13日にボーナストラック追加収録で日本盤リリース決定!