UGLY DUCKKIRINとのタッグ作をはじめ、この1年の多作っぷりには目を見張る韓国のR&Bシンガー・JAY PARKが1年弱ぶりというハイペースでニュー・アルバム『Everything You Wanted』をリリースした。トラップがメインの前作『Worldwide』では自身のラップをフィーチャーした楽曲が幅を利かせていたが、たっぷり19曲を詰め込んだ今回は、本分に立ち返って(?)全編に渡ってナイーヴな歌唱を響かせている。

JAY PARK Everything You Wanted AOMG(2016)

自身率いるAOMG軍団のメンバーを各所に置きつつ、制作陣はお馴染みのCHA CHA MALONEを中心に、GROOVY ROOMWOOGIEといった昨今いい仕事ぶりを見せる気鋭プロデューサーを起用。オーガスト・アルシナジェレマイクリス・ブラウンあたりに通じる現行モードを意識した感じは窺えるが、先行カットのトロピカル・ハウス“Me Like Yuh”や柔和な“Aquaman”、そもそもの英語詞版に加えて韓国語版も登場した“All I Wanna Do”といった今様アイランド・ムードのナンバーを散りばめつつ、エレクトロ・ディスコ“Limousine”やスケプタも使っていたクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのネタを拝借したバウンス“Only One”、耽美系の“I Got This”など、昨今のトレンドを貪欲に採り入れた楽曲のヴァリエーションは多彩。また、JAY作品のステキなお約束であるスウィート・チューンは“Stay With Me”“사실은 The Truth Is”が担っている。

またJAY PARKは、ガンガンK-Pop勢を招いているファー・イースト・ムーヴメントの新作『Identity』に“SXWME”で参加。同曲のティーザーが公開されているので、こちらも間もなく聴けそう!