オリジナル・レイヴの官能を湛えた復活作とベスト盤を携え、あの2人が23年ぶりに帰還!

Cutemen Humanity ビクター(2016)

 91年、電気グルーヴ脱退後のCMJKがヴォーカリストのPicorinと結成したユニット=Cutemen。約2年ほどの活動を経て休止した彼らが、今年本格的な再始動を果たし、なんと23年ぶりとなるフル・アルバム『Humanity』を完成させた。ここでは往時の彼らが軸としていたオリジナル・レイヴやハウスをEDM以降の音像にアップデートしたサウンドが展開されており、そのアグレッシヴなビートの上でPicorinの艶やかな歌声がディストピアな物語を紡いでいくという、コンセプチュアルな作品となっている。後半ではフェイク・ジャズ的なナンバーや淫靡なエレポップが飛び出したりと、ひねくれたアプローチを見せるところも彼ららしい。2016年のCutemenにしか描けない世界を提示する、見事な復活作と言えるだろう。

 

Cutemen Cutemen Best & Raritie ビクター(2016)

 そして、メンバー自身の選曲&監修によるベスト盤『Cutemen Best & Raritie』も同時リリース。代表的なナンバーのほか、TVアニメ「ウォーリーを探せ」の主題歌“Where's Wally?”など、初音源化の楽曲も収録されていますよ!