アニメもいいけど音楽もね! お正月を楽しく過ごすための素敵音楽を〈出張便〉でお届けします!!
巨人や妖怪、サイボーグといった〈超人たち〉が共存する〈もうひとつの日本〉が舞台のTVアニメの主題歌/挿入歌を収めたコンピ。西寺郷太が歌うメロディック・ハウスや日高央が手掛けた哀愁のヘヴィー・ロックをはじめ、Shingo Suzukiと川本真琴、曽我部恵一、杏子、宇都宮隆などが参加した昭和40年代のヒット曲のカヴァーに加え、TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND×松岡英明=マウンテンホース、CMJK、石田ショーキチらによる書き下ろし曲も、ノスタルジーと現代性が入り混じったエラい振り切れぶり。いい意味でカオスな、ちょっと他では聴けない曲が並ぶ一枚です。
主人公の声を演じた「心が叫びたがってるんだ。」がロングランを記録するなか、20歳の誕生日に声優アーティストとして歌手デビュー。ストリングスやピアノを基調としたアップからスロウまで、このシングルでは〈未来に向けて歩みを進めていこう〉という意志を3方向から描いていて、清潔感のある声と歯切れのよい歌唱が根底にある〈希望〉を輝かせています。
仙台のロコドルの成長物語を描くアニメの続・劇場版の後篇〈Beyond the Bottom〉を彩る主題歌シングル。制作はお馴染みのMONACA勢で、表題曲は7人のメンバーが順にヴォーカルを取る導入部から全員のユニゾンで困難に立ち向かうサビへ……と、グループのドラマを秘めた構成にグッときます。地下鉄内の風景に人生の縮図を投影した(?)コミカルな“地下鉄ラビリンス”もキュート!
日本アニメのカヴァー・プロジェクト〈プラチナ・ジャズ〉シリーズでハウス・シーンに留まらないファンを獲得しているトラックメイカー/DJが手掛けた、意外にも初の劇伴集。壮麗なオーケストレーションとエッジーなダンス・トラックが重なるスコア群は彼のキャリアを広く投入した仕上がりで、時にロマンティックに、時に重厚に響くメロディーにとにかくうっとり。
TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND 『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』オリジナルサウンドトラック「music beneath the cherry blossom」 ランティス(2015)
坂口安吾的な表題を持つアニメの2枚組のサントラ。クラシカルな交響楽にエレクトロニカを敷いたような音世界は総じてノーブルかつミステリアスな印象です。某悪魔の姿をしたバンドをパロった(?)メタル曲もありつつ、大竹佑季をフィーチャーしたエレガントなエンディング曲のリミックスをはじめ、本作での彼らは歌モノもクール。