東京を拠点とするラッパーのkamuiが、ビートメイカーのu..とのタッグで完成させた初作。荒廃的なムードの近未来都市〈Yandel City〉を舞台にした群像劇の体裁が取られており、どこか冷徹な視点で人間の〈病み〉を照射するシリアスなリリックはフィリップK・ディック的でもある。捲し立てるようなフロウとインダストリアルなビートの合体がかつてのデフィニティヴ・ジャックス作品を思わせるハードな一枚!