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NEENEE
沖縄のチャンプルー文化が息づく(!?)YAMATOを擁するドリーム・チーム

 ORANGE RANGEのYAMATO(ヴォーカル)、MONGOL800のTAKASHI(ギター)、RYUKYUDISKOのTETSUSHI(DJ)、そしてベーシスト兼マネージャーのSEIJIから成るNEENEEが、2014年の初作『N1』以来となるニュー・アルバム『N2』をリリースした。TETSUSHIのソロ・プロジェクト、ORIONBEATSにYAMATOが参加したことをきっかけに結成されたこのユニットは、全員が沖縄出身で、昔からの知り合い。自然発生的に始まったNEENEEは、〈やれるときにやる〉というスタンスで継続しているという。

NEENEE N2 SUPER((ECHO))LABEL/スピードスター(2017)

 「ORANGE RANGEに似ているというか、いい意味でユルいんですよね。県民性もあるのかな(笑)。NEENEEはどういうスタイルで活動するかも決めてなくて、バンドという感じもないんです。ドラムがいないから基本的にすべて打ち込みなんだけど、竿(ギターとベース)は2本あって、DJがいて、曲によってはパッドを叩いて。ライヴも何度かやってますけど〈不思議な感覚だな〉って思いますね。ジャンルもわからないですし。ロックなのかテクノなのかレゲエなのかヒップホップなのか、だいぶフワフワしてます(笑)」(YAMATO:以下同)。

 前作のリリース直後から制作が始まったという『N2』にも、デジタルなロック・サウンドを中心にしてさまざまな音楽の要素が絡み合った楽曲がラインナップされている。エッジが立ちまくったギター・フレーズをエディットし、メロコア、ヒップホップ、スカを織り交ぜた“Kick Ass”、バウンシーなビートを軸にした80s風のエレクトロ・トラックのなかで〈いけいけ島人(しまんちゅ)〉とコールする“Go! Go! 島人!!”、疾走感のあるアコギと打ち込みのリズムが一体になった近未来的カントリー・ミュージック“俺オレゴン”。多彩な音楽フォーマットを気持ち良く繋いでいくそうしたセンスとアイデアこそが、NEENEEの魅力だろう。

 「楽曲はTETSUSHIが持ってくることが多いですね。そこから〈レゲエの要素を入れたい〉とか〈4つ打ちを中心にしよう〉とアイデアを出しながら形にして。TETSUSHIはずっとテクノやエレクトロをやってますけど、すごく柔軟で何でも採り入れるんですよ。みんなの意見を加えているうちに〈最初に作ろうとしていたメニューとは変わっちゃったね〉ということも多くて。それも沖縄のチャンプルー文化なんでしょうかね(笑)? この後の計画もいろいろ考えていることはあるんですけど、メンバーを10人、20人くらいに増やすのもいいですね(笑)。〈そんなにパーカッションは要らないでしょ〉みたいなのも楽しいと思うし、ハチャメチャなことがやりたいです」。 *森 朋之

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