広上淳一と京都市交響楽団が初演するくるりの岸田繁の交響曲シリーズに対し藤岡幸夫と関西フィルが注力するのが劇作家菅野祐梧の交響曲シリーズ。3年前の交響曲1番の初演は聴けなかったが今年4月のシンフォニーホールでの交響曲2番の初演を聴くことが出来た。ダイナミックな1番に対し建築物を想像しながら作曲したという交響曲2番は弦楽合奏のメロディがより深みを増した作品に仕上がっており、この3年の間の進化がうかがえた。今後の新作があるのかどうか分からないが、次作を期待せずにはいられない傑作であることは間違いない。