タワーレコードが主催するアイドル・イヴェント〈Pop'n アイドル04〉が、11月27日に東京・渋谷 TSUTAYA O-EASTで開催された。アンジュルム、私立恵比寿中学、GANG PARADE、RYUTistの4組に、オープニング・アクトとしてハロー!プロジェクトでデビューを目指すハロプロ研修生によるハロプロ研修生ユニットが出演し、満員の観客とともに熱い空間を作り上げた。〈Pop'n アイドル〉は、タワーレコードが厳選したアイドルが共演するライヴ・イヴェント。第4回となる今回はタワーレコードの日本上陸40周年を記念したもので、前回から5年ぶりの開催となった。

 

フロアにぎっしりと詰めかけた観客の前にタワーレコード代表取締役の嶺脇育夫が登場すると、「〈Pop'n アイドル〉が復活! 5年ぶりとなります。私の大好きなアイドルだけ出演しますので、ぜひ楽しんでいってください!」と挨拶。そして、オープニング・アクトのハロプロ研修生ユニットからイヴェントはスタートした。

 

ハロプロ研修生ユニット

今年の夏から新体制となって、選抜メンバーによる研修生内ユニットの活動を開始したハロプロ研修生。米村姫良々、石栗奏美、窪田七海、金光留々、斉藤円香の5人がその〈ハロプロ研修生ユニット〉としてステージに立ち、爽快感あふれる“Crying”を歌唱する。

窪田七海は「私はスタンバイからじわじわ緊張していて、今も心臓がバクバクしてるんですけど、このイヴェントをすごく楽しみにしていたので、誰よりも楽しんでがんばりたいと思います!」とコメント。セットリストは“天まで登れ!”“青春Beatは16”“やっちゃえ!Go!Go!”と、ハロー!プロジェクトの先輩たちの楽曲に頼らずにハロプロ研修生のオリジナル曲だけで勝負。元気かつフレッシュなステージで、会場を盛り上げた。

 

RYUTist

本編の1番手は、タワーレコードのレーベル・PENGUIN DISCに所属し、地元・新潟を拠点に活動するRYUTistが登場。佐藤乃々子、宇野友恵、五十嵐夢羽、横山実郁のメンバー4人は、疾走感溢れるソフト・ロック・ナンバー“青空シグナル”からライヴをスタート。メンバーひとりひとりが歌をつなぎ、突き抜けるサビへと昇華させていく。彼女たちは日々歌とダンスを鍛錬し、ステージ力を高める努力に勤しむ練習熱心なグループとしても知られる。その成果もあって、ステージを大きく使ったパフォーマンスは観客をRYUTistの世界観に引き込む説得力があった。

MCで宇野友恵は「今日は、私たちも憧れるお強いアイドルさんたちが出演されています。そんな中に、私たちは新潟県っていう田舎からやってきてすごい緊張しています」とコメント。五十嵐夢羽は「今日は、新潟県からRYUTistというアイドルがやってきたってことだけでも覚えていただけたらと思います」と、低姿勢ながら自分たちの存在をアピールした。

次に歌うのは10月末にリリースされたキラキラなポップ・ナンバー“きっと、はじまりの季節”。爽やかなメロディーに希望感たっぷりな歌詞を乗せて軽やかに歌っていく。ミディアム・チューン“無重力ファンタジア”では、ジャジーかつドリーミーなムードを歌とダンスで表現。色鮮やかな星が輝く宇宙を漂っているかのようなステージを見せてくれた。続けて、過去の思い出を回想した儚い想いを伝えるナンバー“Blue”では、4人の美しいハーモニーとダンスを披露した。

その後のMCでは、来年6月20日(土)に初のホール・ワンマン・ライヴを新潟・りゅーとぴあ劇場で開催することを告知したほか、新潟のゆるキャラを紹介する下りも。そうした場面から、地元に根ざしながら活動しているRYUTistのスタンスが感じ取れた。そして、最後の曲は“黄昏のダイアリー”。透明感のあるポップ・ナンバーに、観客はハンドクラップで応える。ビッグネームが並ぶイヴェントで、RYUTistは持ち味であるクオリティーの高い楽曲とパフォーマンスで自分たちの魅力をたっぷりと伝えた。

 

GANG PARADE

続いての登場は、GANG PARADE。今年の春にメジャー・デビューするまで、彼女たちはタワーレコードのT-Palette Recordsに所属していたので、ある意味、今回は古巣への凱旋ライヴとも取れる。

白い衣装に身を包んだ10人がステージに現れると、会場は大歓声。メンバー全員での「私たち、エンジョイプレイ、みんなの遊び場、GANG PARADEです! よろしくお願いします!」”の挨拶から“Plastic 2 Mercy”をドロップ。冒頭から必殺のキラー・チューンで、観客はすさまじい盛り上がり。「渋谷飛ぶよ!」の煽りで、会場全体が揺れまくる。強烈な一体感が生まれると、キャン・GP・マイカが「初めまして、GANG PARADEでーす! 今日はよろしくお願いしまーーす!」と叫び、11月13日にリリースされたメジャー・ファースト・アルバム『LOVE PARADE』収録の“Wake up Beat!”を披露。

アゲアゲのテンションをさらに高めるように、メロディック・パンク・チューン“BREAKING THE ROAD”がスタート。疾走感ある2ビートに乗る渾身のヴォーカルが痛快だ。メンバーも観客も一緒になって拳を突き上げ、サビのフレーズ〈Looking for 勇者〉を大合唱した。「O-EAST! これがGANG PARADEだー!」の煽りから激しいギター・リフが鳴り響き、“GANG PARADE”に突入。ステージ上から放たれるエナジーに、観客も全力のパワーで応戦した。

MCのコーナーでは、カミヤサキがタワーレコードへの感謝を述べる。続けて今回のイヴェントへの思いを語った。「今日は、ほんとに大好きで尊敬している共演者のみなさんと一緒に、このイヴェントに呼んでいただけてとてもうれしいです。すごく楽しみだったし、ドキドキして緊張もありました。この中で私たちGANG PARADEは何ができるんだろうとすごく考えたんです。でもやっぱり私たちは、コンセプトでもある〈みんなの遊び場〉として、今日この日この瞬間を一番幸せで笑顔のあふれる空間にできたらと思いました。みなさんにとって、今日という日が特別な1日になるように、心を込めて歌います」。

そんな熱い言葉のあと、新作『LOVE PARADE』収録“らびゅ”を届ける。〈愛してる〉というまっすぐな想いを、爽やかなメロディーでストレートに伝えるGANG PARADE。全員でハート型のフォーメーションを作る場面も見られた。そして、最後の曲“PALET”が披露される。Tパレ時代の最後のアルバム『LAST GANG PARADE』(2019年)のシークレット・トラックであるこの曲は、大切な人への想いを美しいメロディーで歌うミッド・チューン。優しさも強さも包み込んだ歌唱で、観客の心をグッと掴む彼女たち。エモさたっぷりで、GANG PARADEのステージはフィニッシュとなった。

 

私立恵比寿中学

次は、今年開校(結成)10周年を迎えた私立恵比寿中学の登場。アニヴァーサリー・イヤーの2019年は、バンドを迎えた音楽フェス(〈『MUSiC』フェス~私立恵比寿中学開校10周年記念 in 赤レンガ倉庫~〉)を開催したり、リリースもシングル1枚、アルバム2枚と精力的に活動を行なってきた。現在、安本彩花がお休みにつき、5人でステージ活動中の彼女たち。この日1曲目に歌われたのは、予想外のバラード曲“星の数え方”。今の成長したエビ中を、まずは美しい歌のハーモニーで見せつけた。

MCでは、真山りかが真面目な口調で「今日は、エビ中のしっとりとしたいい曲を中心にやっていこうかなと……」と語っているところに、中山莉子が「そんなわけないでしょー!」のツッコミ。「ここからどんどん盛り上がっていくぞー!」の声から、パーティー・チューン“Go!Go!Here We Go!ロックリー”がスタートした。明るく楽しいエビ中らしさ全開のナンバーに、観客も一気にヒートアップ。続いてはマイナー・コードのポップ・チューン“アンコールの恋”。エモさたっぷりな楽曲に、観客も大歓声で応える。曲の後半での中山莉子の〈まだ忘れられない!〉というセリフが会場に響き渡った。

そして、12月18日(水)にリリースされるニュー・アルバム『playlist』の1曲目を飾る“ちがうの”を披露。ビッケブランカが手がけたこの曲は、ピアノとシンセ・サウンドがマッチしたミッド・チューン。ラストのラップが、楽曲にドラマ性を与えていた。続く川谷絵音提供の“あなたのダンスで騒がしい”は、ジャジーなフレイヴァーが利いたアップ・チューン。ブレイク後の真山りかのヴォーカルは、まるで一青窈を彷彿させる熱のこもった歌いっぷりだった。

会場のテンションが上がり続ける中、「みなさん楽しもう!」「盛り上がっていくよ!」という煽りからエビ中のライヴに欠かせないパワー・チューン“HOT UP!!!”が披露される。メンバーのアゲっぷりは、驚くほど力強い。大サビの中山莉子の渾身の歌唱、柏木ひなたのパワフルなヴォーカル、星名美怜の「もっと飛べー!」の声に、会場は猛烈な盛り上がりとなった。

次は、岡崎体育が作詞作曲した“Family Complex”。エレクトロニックなサウンドにお芝居風なラップが乗り、ダンスビートが高速になって生ドラムのサウンドにチェンジすると、クイーンのブライアン・メイを思わせるギターが鳴らされるロック・ナンバーへと変貌。最終的には、ステージに立つ今の自分たちの想いを伝える感動的な展開となる。このひねりの効いたナンバーを、メンバーは持てるパワーをフルに発揮しダイナミックな歌とダンスで表現。観客を圧倒しまくった。

ここまで、MC無しで一気に駆け抜けたエビ中。星名美怜が「最後にエビ中の今の想い、みなさんに届けたいと思います」と語ると、石崎ひゅーいが手がけた楽曲“ジャンプ”へ。新しい時代に進んでいく気持ちを、アコギとストリングスが映えるサウンドに乗せて歌っていく。中山莉子の「今だー!」の絶唱が会場に響き、ビシッとした雰囲気でエビ中のステージは締めくくられた。

 

アンジュルム

イヴェントのトリを務めるのはアンジュルム。前身のスマイレージ時代を含めると、メンバーは違えどグループとしては彼女たちがこの日のラインナップで一番活動歴が長い(スマイレージは2009年4月結成、エビ中は同年8月結成)。

今年6月の和田彩花の卒業を経て竹内朱莉がリーダーとなり、現在11人体制で活動するアンジュルム。ライヴは、11月20日にリリースされた新曲“私を創るのは私”でスタートした。哀愁の歌謡感溢れるメロディーのソリッドなナンバーを、メンバーは一体となってパフォーマンス。最年少14歳の新メンバー橋迫鈴も堂々としたステージングだ。力強いギター・フレーズから始まるのは“マナーモード”。タイトなハード・ロック・フレイヴァーなナンバーを、クールさと熱さを織り交ぜて表現する彼女たち。しなやかでいてダイナミックな歌とダンスの連続攻撃で、11人は楽曲の世界観を、ステージをめいっぱい使い観客に届けた。

MCでは、竹内朱莉が「今回のシングル(『私を創るのは私/全然起き上がれないSUNDAY』)が、オリコン・ウィークリー・チャート1位をいただくことができました。みなさんのおかげです!」と、グループ史上初となるシングル1位獲得の報告と感謝を述べる。そして「今日のイヴェント、私たちも楽屋からステージの様子を見てたんですけど、みなさん結構な騒ぎようで盛り上がってましたね(笑)。みなさん、まだまだ体力残ってますか? 熱めなセットリストをご用意したので、体力配分を考えつつ、私たちと一緒に最後までがんばりましょう!」と声を上げた。

ライヴに戻ると、エレクトロなダンスビートが響く“赤いイヤホン”をかっこよさ全開でパフォーマンスし、続けざまに“泣けないぜ…共感詐欺”をたたみ込む。メンバーが一体となったフォーメーションは実に見事だ。続いて、ヴォルテージの高まった会場の勢いをさらにアップさせるよう“ドンデンガエシ”を投下。疾走感あふれるハードなナンバーを、躍動感たっぷりに披露する。ぶっといエレクトロ・ビートが鳴り響く“次々続々”は〈3、2、1、GO!〉の掛け声からサビに入るスリリングさも魅力で、歌とラップとセリフを織り交ぜたこの曲の言葉とリズムがひとつになったエモーショナルなグルーヴは、強烈な熱量が宿っていた。

ふたたび訪れたMCコーナーでは、卒業を控える中西香菜が「12月10日の豊洲PITで私の卒業ライヴを行います。ぜひ見守っていただけるとうれしいです」と伝える場面も。

いよいよイヴェントもラスト・スパート。竹内朱莉が「あと2曲、みなさんまだまだ声出せますか? ラスト2曲でみなさん体力使いきれますか?」と声を上げると、キラー・チューン“大器晩成”が披露される。爆発力のあるファンキーなナンバーに、会場のテンションもレッド・ゾーン突破。メンバーのダイナミックなパフォーマンスは、すべての観客をブチ上げる力強さに満ちていた。そして、「最後はこの曲で盛り上がっていきましょー!」の声と共に届けられたのは“46億年LOVE”。誰もがノッてしまうディスコ・チューンで会場の盛り上がりはエクストリーム状態。熱く楽しいムードで、イヴェントは締めくくられた。

 

約3時間に渡って繰り広げられた〈Pop'n アイドル04〉。アイドル・シーン最前線のトップを張るグループ同士の対バンだけに、終演後の充実感もハンパなし。グループごとの魅せ方の違いが明確に見えたのも面白かったし、とりわけ普段ホールやアリーナでライヴを行なっているグループの舞台の使い方、観客へのアピールの仕方、ステージからの伝達力は、そのレヴェルの高さを改めて痛感させられた。ありそうで無い組み合わせで存分に楽しませてくれた〈Pop'n アイドル04〉。5年と言わず、次回はもっと短いタームでの開催を期待したい。

 


SETLIST

ハロプロ研修生ユニット
1. Crying
2. 天まで登れ!
3. 青春Beatは16
4. やっちゃえ!Go!Go!

RYUTist
1. 青空シグナル
2. きっと、はじまりの季節
3. 無重力ファンタジア
4. Blue
5. 黄昏のダイアリー

GANG PARADE
1. Plastic 2 Mercy
2. Wake up Beat!
3. BREAKING THE ROAD
4. GANG PARADE
5. らびゅ
6. PALET

私立恵比寿中学
1. 星の数え方
2. Go!Go!Here We Go!ロックリー
3. アンコールの恋
4. ちがうの
5. あなたのダンスで騒がしい
6. HOT UP!!!
7. Family Complex
8. ジャンプ

アンジュルム
1. 私を創るのは私
2. マナーモード
3. 赤いイヤホン
4. 泣けないぜ…共感詐欺
5. ドンデンガエシ
6. 次々続々
7. 大器晩成
8. 46億年LOVE