紆余曲折を乗り越えてここからは上昇あるのみ! 怒涛の10周年イヤーに突入した11人から豪華なクリエイターたちとの縁を繋いだ最高のアルバムが届いたぜ!
激動の2024年をシングル『Sparkling Moon/グッドラック・マイフューチャー』で締め括り、11人で歩みはじめたGANG PARADE。年明け早々のアルバム告知から段階的に先行配信を重ね、4月からは〈GANG RISE TOUR〉で全国を回りつつ期待を積み上げてきました。そのツアーファイナルを経て届いたのが、上昇あるのみの現状を映したニュー・アルバム『GANG RISE』です。WANIMAや大森靖子らを迎えた刺激的な新曲群に加え、“Träumerei”(2023年)以降の代表曲も現体制での〈11SOUL ver.〉に再録され、2枚組の〈完全盤〉には全20曲を収録! メンバーも口を揃えて「自信作」と胸を張る大充実作について、今回は前置きナシで11人に話を訊きました!
人との縁で作れたアルバム
――まず今回の『GANG RISE』は、どういうテーマで作ってきたアルバムですか?
アイナスター「〈RISE〉ということで、上がっていく、上昇していくような、前向きなアルバムを作ろうというところから始まりました。今回はずっとお世話になっているTHEイナズマ戦隊さんをはじめ、いろんなアーティストの方たちに楽曲提供していただいていて、いまのギャンパレだからこそ築けてきた人とのご縁で作れたアルバムだと思います。メンバーの温度感的にも〈このアルバムめちゃめちゃ良いぞ!〉って思えてるし、まだライヴでやっていない曲もあるけど、遊び人(GANG PARADEファンの総称)に対しても〈ホントに楽しみにしててほしいな〉って心の底から言える作品になりました」
月ノウサギ「フル・アルバム自体が久しぶりなんですよね。半年ぐらいかけてずっと制作してきて、アルバムを1から作っていく感覚がやっぱり楽しかったし、曲をいただくたびに皆さんがギャンパレのことを思って作ってくださってるのが伝わってきたのも嬉しくて、〈じゃあ、これを私たちがどうやって届けようかな〉って考えるのも毎回ワクワクしていました」
――ツアーの過程で少しずつ曲を披露してきたのも今作のポイントですが、ファイナルで披露されたのが冒頭の“GANG RISE”です。こちらはWANIMAのケンタさんの提供曲で、演奏もWANIMAの皆さんというパワフルな曲ですね。
ユメノユア「提供していただけることを知った時はメンバー一同ビックリして、まずは〈私たちに書いてくれるんだ!〉っていう驚きと喜びがありました。デモを貰った時は、涙がほろりと溢れてくるぐらい感動したし、ケンタさんご自身の仮歌で届けてくださった音源が凄すぎて。WANIMAの曲そのままのテンションや思いがズバッと心に刺さって、〈この曲をこれからギャンパレで歌わせてもらえるんだ〉っていう気持ちで、レコーディングまでワクワクしながら準備してました」

――今回の参加陣は過去に対バンした方も多いですが、WANIMAとの接点は?
ユア「なくて。ただ、2019年に福岡の〈NUMBER SHOT〉でご挨拶するタイミングがあって、写真だけ撮ってもらったっていう(笑)」
ココ・パーティン・ココ「図々しくお願いしたよね」
ユア「レーベルの先輩でもあるので、温かく撮っていただきました(笑)。そういう記憶はあるんですけど、がっつりライヴやイベントなどでご一緒したことはなく」
――とはいえ、単純に楽曲とギャンパレの相性も凄くいい気がします。
ユア「曲のギャンパレへの解像度が凄く高くて、嬉しいなって思いました。正直、私たちのことはそこまで詳しく知らなかったと思うんですけど、曲を提供するにあたって、お忙しい合間を縫ってライヴに足を運んでくださったりして、グループの歴史とか、遊び人のみんなと作ってる遊び場の空気感を凄く理解しようとして、ギャンパレにたくさん愛を注いでくださって。そんなに愛を持って作っていただけたのがめちゃくちゃ嬉しいし、これから遊び人と一緒に大切に歌っていきたいです」
キャ・ノン「レコーディングもケンタさんがディレクションしてくださって、1人ずつに合う歌い方を見抜く力が凄いというか、〈こうやって歌うといいよ〉って的確に指示してくださって。それで歌うとさらに良くなるし、ブースの向こう側からご本人がお手本みたいに歌ってくれるのがもう本物すぎました(笑)。〈こんなふうに歌えるかな〉と思いつつも、それに近付けるように歌って。最初にいただいた仮歌がめちゃめちゃ完成されていて、逆に自分たちの声だとどうなるのか想像できなかったんですけど、完成した音源を聴いたら〈凄くGANG PARADEの曲だな〉って思いました。それはやっぱりギャンパレのことを思って書いてくださって、私たちも〈自分たちの曲にしよう〉ってがんばったからであって。これで戦えなかったらホントに自分たちのせいだなって思うくらい強い曲をいただいたので、ここから育てていきたいなって思います」
ユア「あと、MVにはエキストラで募集した遊び人のみんなに参加してもらっています。そういう作り方のMVっていままでなかったから、ぜひ観てほしいです」
――表題曲に相応しいですね。続いてもリード曲となる“無理無理きもい”です。
ナルハワールド「これは大森靖子さんが作曲してくださって、渡辺(淳之介:元WACK代表)さんに作詞していただいたんですけど、このアルバムでいちばん異質な曲になったなと思います。こういう曲をホントに歌ったことがなくて、レコーディング前に、みんなで練習中に〈どうやって歌う?〉みたいに話して」
ユイ・ガ・ドクソン「すり合わせようとしたよな(笑)」
ナルハ「ライヴでやるのもまだ想像できていないんですけど。この歌詞を渡辺さんが書いたっていうのもビックリしました(笑)」

――渡辺さんの作詞は “ENJOY OUR PARADE”以来2年ぶりです。
キャン・GP・マイカ「この2年で何があったのか……(笑)」
月ノ「「大森さんが曲を書いてくださってるから、そこに合わせたところもあると思うんですけど」
――大森さんの曲も初ですが、これは特にキーが高いですよね。
チャンベイビー「はい。レコーディングに挑む時にいちばん悩みました。〈どのタイプの声でいこう?〉みたいな感じで悩んで、レコーディング前にボイトレの先生に〈どうしよう、やばいです〉って超相談しました。でも、録るのは楽しかったですし、アルバムのなかでいちばん聴いています。大好きな曲です」
ドク「レコーディングが終わったときの、すべてを出し尽くした感覚が凄くて、それが印象深いです。大森さんが歌ってくださったデモを聴いても、大森さんだけのスタイルというか、音楽に命を懸けて向き合う姿勢が歌に表れている方なので、自分もそうやって意識して歌ってみたいなと思って挑んだんですよね。できてるかわからないですけど(笑)。余計なことを考えずに、もう衝動で歌いきるみたいな感覚でした。あと、マイカとハモリも録ったんですけど、大森さんにしか生み出せないハモリの法則みたいなのがあって、いつもギャンパレでやるハモリと違ってめちゃくちゃ特殊で難しかったです」